昨年12月に旧労使協定が失効となってから、MLB(オーナー側)と選手会の交渉の溝が生んだロックアウトの影響で通常の約1週間の開幕遅れを余儀なくされた今季のメジャーリーグ。それでもなんとかオールスター前までのシーズン前半戦が終了した。

 出足こそ遅れたが、今季もメジャーリーグは多士済々のスターたちがハイレベルな争いが繰り広げている。そのなかでやはり際立っているのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。昨季にアメリカン・リーグMVPに輝いた男は、メジャー5年目の今年も投打で安定したパフォーマンスを披露。もはや当たり前のように現球界で唯一無二の“リアル二刀流”を継続している。

 今季はとりわけ「投手・大谷」が圧巻だ。規定投球回にはわずかに及ばないものの、すでに自己最多タイの9勝(4敗)をマーク。さらに防御率2.38、奪三振率12.72と軒並みハイアベレージを記録する。これを直近6試合に絞れば、6勝無敗で、防御率は0.45、奪三振率13.16、WHIP(1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値)0.78と驚異的なスタッツが並ぶ。

 大谷の成績とは裏腹にエンジェルスが不振に喘いでいるため、巷では“大谷でしか勝たん”という造語も生まれるほど。それだけ今の彼は図抜けた存在になっている。ゆえに密かに囁かれ始めているのが、メジャーの投手最高の栄誉であるサイ・ヤング賞とMVPの同時受賞への期待だ。
  すでに現地メディアでもさまざまな議論が熱く語られている。そのなかで米ベッティング会社『Props』の人気ポッドキャスト番組「BostonianVsTheBook」のホストを務めるマット・ペッラウルト記者は「オオタニが後半戦も素晴らしい投球を続け、攻撃面でホームランを打ち続けられるなら、彼は両方の分野で力を発揮することになる」と強調。そのうえで、こう続けた。

「もしも、一部の批判的な人たちが『サイ・ヤング賞は投手のためのもので、MVPは投手ではない選手のためのもの』と言うのなら、ハッキリ言って両方を与えるのは不可能だ。でも、オオタニが両方の賞に値するだけの数字を残しているなら与えてもいいはずだよ」

 二刀流として活躍を続け、最高の栄誉を2つも獲得するとなれば、いわゆる現代野球となってからは史上初の快挙だ。あの“野球の神様”ベーブ・ルースでも成しえなかった金字塔になる。

 テレビゲームの世界でさえもありえないとなりそうな偉業を大谷はやってのけるのか。普通なら「無理だろう」と言いたくなるが、これまでも不可能を可能にしてきた偉才ならば……と期待したくなってしまう。

構成●THE DIGEST編集部

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