7月23日、ブシロード傘下の女子プロレス団体「スターダム」は、新ブランド『STARDOM in SHOWCASE vol.1』を名古屋国際会議場イベントホールで開催。全試合が異なる形式で実施。最近では金網マッチ、ノーDQマッチ、ラダーマッチ、敗者髪切りマッチなどさまざまな試合形式を披露してきたスターダムが、タイトル戦線やユニット抗争とは別に新機軸を打ち出した格好だ。

 そんな注目イベントでのセミファイナルでは、DDMのジュリア&桜井まいと、プロミネンスの世羅りさ&鈴季すずが、ハードコアマッチで対戦。この日組まれたカードの中で、唯一のユニット対抗戦であり、反則裁定なし、場外カウントなし、テーブル、イス、ラダーの他、持ち込んだ凶器を使用できるという特別ルールのなかで実現した。

 プロミネンス組はすずがフォークが突き立てられたボードを、世羅は竹刀を2本持参。対するDDMは、ジュリアが瓦を、桜井が入場ゲートの鉄骨を持って入場した。両組ともに臨戦態勢といったなかで迎えた試合は予想どおり荒れた展開となった。

 世羅が竹刀で櫻井を殴打すれば、場外ではジュリアとすずは瓦を使ってやり合う。そのなかで次第に桜井が標的にされ、世羅が竹刀キャメルクラッチを決めると、すずはイスを乗せてストンピングからのボディスラムを放って苦しめる。

 プロミネンスの連係に悶絶する桜井。だが、世羅のイスの上へのセラリズムバスターをカウント2で返し、さらに世羅の有刺鉄線竹刀もかわす。そしてすかさず、ドロップキックを放つと、今度はジュリアが世羅と瓦と竹刀による殴打戦に。この文字通りの激闘は、スターダムでは全くの未知の世界。そんなハードコアの特性に会場の観客も飲まれていった。
  試合は終盤に畳みかけたプロミネンスが、ジュリアをリングから排除したうえで、すずが桜井にイスの上へジャーマン・スープレックス・ホールドを決めてカウント3を奪取。ハードコアという自らの土俵で勝利を収めた。

 試合直後にマイクを握ったすずは「ジュリア、見たか? これがプロミネンス、そして鈴季すずの生き様だよ!オマエと次に当たるのは10月1日、5★STARの最終戦。今年はケガすんなよ!」とアピール。これを受けたジュリアは「強烈だ…。すず、オマエが選んだ道、世羅りさに付いていった答え、しっかり感じさせてもらったよ。オマエ、スゲーな。ひとつ言えるのは、なかなか最高の快感だったんじゃないかなって。やってみて思うよ。5★STAR、最終戦までオマエも絶対ケガすんなよ! 10月1日会いましょう」とかつて妹のように可愛がっていたすずの成長に目を細めた。

 バックステージでもすずは「アイツらが何でオマエたちの土俵でって言って来たのかはわからないけど、スターダムのファンの皆さんにも、プロミネンスはこういうヤツらだってきょう改めてわかってもらえたんじゃないですか。お客さんもプロミネンスのハードコアとデスマッチ見たくなったんじゃないですかね」と、手ごたえを吐露。さらに世羅は「なかなか楽しかったので、やりたいヤツがいたら、またやってあげてもいいですよ」とスターダムの他選手とのハードコアマッチを提案した。

 今回の桜井のように、ハードコアマッチに適正するスターダムの選手たちはまだいるはず。間違いなく言えるのは、プロミネンスはスターダムに刺激をもたらしているということだ。

◆スターダム◆
『STARDOM in SHOWCASE vol.1』
2022年7月23日
愛知・名古屋国際会議場イベントホール
観衆 845人
▼ハードコアマッチ(時間無制限1本勝負)
ジュリア&●桜井まい(20分03秒 椅子の上へのジャーマン・スープレックス・ホールド)世羅りさ&鈴季すず○

文●どら増田

【関連記事】「6年前は何も出来なかった」スターダム・中野たむ、“デビュー6周年”迎えSNSで胸中明かす「最高のプロレス人生を送ってる」

【関連記事】女子選手がなぜデスマッチ? 世羅りさが“血まみれのリング”に人生を懸けたワケ「痛いのに痛くないような感覚」

【関連記事】消えない背中の傷に流血。なぜ、世羅りさは“女子未踏の領域”となるデスマッチを続けるのか?「耐えて、生き様をみせる」