不振に喘ぐ指揮官の退場が話題となっている。

 現地時間7月22日に行なわれたアトランタ・ブレーブス戦、ロサンゼルス・エンジェルスは6点ビハインドの苦境で大谷翔平が今季20号となる本塁打を放って一矢報いた。

 ベンチも背番号17をハイタッチやグータッチなどで迎え入れ、「さぁここからなんとか盛り返そう」という空気を漂わせた。しかし、次の瞬間だった。ロサンゼルス・エンジェルスの監督代行を務めるフィル・ネビンは、勢いよくベンチを飛び出し、球審に溜まっていたフラストレーションをぶつけ、退場を宣告されたのである。

 そもそもなぜネビンは“キレた”のか。事の発端となったのは、直前の4回裏にあった。2死三塁という局面で、エンジェルスは相手4番のオースティン・ライリーを打席に迎えると、マウンドに立ったオースティン・ウォーレンはカウント2-2から真ん中高めに渾身の4シームを投げ込む。これに思わずライリーも反応。バットを振りに行ったのだが、スイングを取られる寸前で止める。
  たしかにハイライトで見る限りでは、ライリーのバットはハーフスイングを取られてもおかしくはなかった。ゆえにバッテリーは不満げな表情を浮かべた。そして、判定へのやりきれない想いを抱いたまま投じた次の一球を見事にレフトスタンド中段にまで運ばれてしまったのだ。

 痛恨のホームランを打たれた直後に、ベンチに帽子を投げつけていたネビン監督代行。一度は自らの怒りを鎮めたのだが、もしも、ライリーの本塁打がなければ、大谷の一発によって点差は3点差になっていただけに、ふたたび判定に対する不満がふつふつと高まったのだろう。先述の猛抗議に至った。

 ただ、抗議に行くタイミングを誤っていたのではないかという指摘もある。昨年までエンジェルスの球団公式アナウンサーを務め、あの名調子「ビッグフライ! オオタニサーン!」を生み出したビクター・ロハス氏は、自身のツイッターでネビン監督代行の姿勢に苦言を呈した。

「ネビンはライリーのホームランの後にキレるべきだった。なぜすぐにじゃなくて、一度待ったんだ? ライリーのスイングチェックに関することなんだから。とくにいまチームがどんなパフォーマンスをしているかを考えると、今日はあなたがやる気をオフにしてしまったと言える」

 このライリーの一発で広げられた差は最後まで埋められず、5連敗を喫したエンジェルス。苦境を打破しようと模索するネビン監督代行にとってもフラストレーションが溜まる展開で、ふたたびこみ上げた怒りの感情を抑えきれなかったのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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