楽天
44勝42敗2分 勝率.512(3位/2.0ゲーム)
平均得点:3.64(2位)
平均失点:3.33(4位)
得失点差:+27(3位)

▼前半戦通信簿:がんばりましょう
 5月半ばの時点で、2ヵ月後に今のようなチーム状態に陥っているとは誰も予測できなかったのではないだろうか。シーズン序盤は新加入の西川遥輝が絶好調で打線を牽引、11連勝も記録した。

 しかし、そのバットが湿り始めるにつれて得点力も下がり始めた。最大で18個あった貯金は、7月17日時点でついに1まで減少。期待の新外国人はマルモレホスが打率2割そこそこの不振、ギッテンスは故障で1試合出ただけ。2年続けて外国人野手は一人として戦力になっていない。そのせいもあって、4月に4.30点だった平均得点は5〜6月には2.81まで下降。7月に入って持ち直したかと思ったら、今度は投手が打ち込まれて6勝11敗と大きく負け越すなど、噛み合わせも良くない。

 投手陣も、防御率3.22は一見良さそうだが、リーグ順位は5位。奪三振・与四球・被本塁打の3要素から算出するxFIPは3.41で12球団中5位なのに、投手全体のWARを算出すると最下位の10.1で、実力に見合った結果が出ていない。田中将大を筆頭として球界有数のローテーションとの前評判からすれば、明らかに物足りない。また、ブセニッツが5月半ばに骨折で離脱するなど、ここでも外国人は期待に応えられていない。
 ▼後半戦のキーポイント
・助っ人補強で采配に柔軟性を

 上記のような分析からしても、戦力的にはもっと勝てているはずでは? とファンが不満を抱いているのも当然だろう。その一因として、石井一久監督の用兵の硬直化も指摘されている。ただし、これは投打とも実力者が揃っているからという側面もある。実績のある者は、好調ではないにせよ不振とも言えない程度であれば、そう簡単に外せないからだ。とは言えもう少し柔軟性は必要かもしれず、采配には工夫の余地がありそうだ。

 そのためにも、枠を有効に使えていない外国人の補強は当然考えるべきだ。現状で得点貢献度が極端に低い一塁手(wRAA−10.5)、それも右打ちが望ましい。巨人でほとんど使われていないウィーラーは条件に合致しており、返してもらうのも一案ではないだろうか。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球「トレード」総検証』(いずれも言視舎)。

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