F1第12戦のフランス・グランプリは7月24日に決勝が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅はオープニングラップでのインシデントにより、途中リタイアを喫した。

 今週末で導入したアップデートが効果を発揮し、予選では今季3度目となるQ3進出を果たした角田は、8番グリッドということで6戦ぶりのポイント獲得が期待されていたが、スタート直後に順位を落とし、さらに混戦の中でエステバン・オコン(アルピーヌ)にヒットされてスピン。最後尾に落ち、さらにここで負ったダメージが酷くなったことから、19周目にピットに戻り、ガレージに車を収めた。

【関連記事】フランスGPで決勝8番手へ食い込んだ角田裕毅。アップデート効果は「ピットレーン出口ですでに感じられた」と好感触 もらい事故で結果を残し損なった彼は、チームの公式サイトを通して、「レースの最初でかなりのダメージを負い、それはラップを重ねるごとに悪化していきました」とリタイアの原因を明かし、それを引き起こしたオコンに対しては「後方を確認し、スペースも空けたのに、彼はコントロールを失いました。我々のレースを台無しにした一方で、彼はノーダメージでポイント(8位で4点)を獲得しており、5秒のペナルティでは十分ではありません」と、不満を露にしている。

「レースではこういうことが起こり得ることは分かっていますが、今回のような良い予選の後では、特に残念です。そして、仕事を果たしてくれたファクトリーのスタッフやチームには、このような終わり方となってしまったことを気の毒に思います」と、チームを気遣った22歳の日本人ドライバーは、以下のように続けた。

「このような大規模なアップデートを持ち込んだレースでもポイントを獲得することはできませんでしたが、今週末にできることは全てやれたと思います。予選が良くても、レースの最後にポイントを獲得しなければ意味がないわけで、とても残念です。トップ8に入ることも可能だったかもしれませんが、実際はこの通りです。ハンガリーでは間違いなく、より強く、より良くなると思います。車も良いだけに、引き続きポジティブに考えています」

 アルファタウリの車両パフォーマンス責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーは、「残念ながら、我々はノーポイントでポール・リカールを去ることになってしまった」と失意を表わし、角田については「彼のレースは、オコンにヒットされたことで損なわれた。以降、彼はペースを維持できず、リタイアするしか選択肢がなくなった」と振り返った。

 失意の週末となったものの、彼は「フラストレーションが溜まる週末だったが、今後に向けてポジティブな兆候も見えた」と、気を取り直して前を向く姿勢を示し、チームもSNSで「我々にとってイージーなレースとはならないだろうが、ハンガリーでは困難を乗り越えて、復活を果たしたい」との投稿で、来週のレースへ向けて意気込みを表わしている。
  各国メディアの報道を見ると、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は「フランスGPの勝者と敗者」という記事の中で、角田だけでなく、ピエール・ガスリーも母国レースでありながら週末を通して良いところなく決勝12位に終わったこと、アルファタウリを「敗者」に選定した。
  同メディアは、「アップグレードされたAT03は非常によく見えたが、新たにポイント0のレースが増えた。ユウキはオコンの不当な衝突を受けてリタイアとなり、ガスリーには金曜日から自信が窺えず、それは最後まで戻ることはなかった」と記述。一方、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「スタート直後のオコンのコンタクトによって、ユウキのレースは破壊され、この時点で彼は事実上ノックアウトされた」と報じている。

 なお、接触したオコンは、母国レースで入賞を飾ったことに満足感を示したが、「角田との件がなければ、レースの終盤に(7位の)ランド(・ノリス/マクラーレン)とも戦うことができたかもしれないので、その点では残念なインシデントだった」と、オープニングラップの件に言及した。

 また、5秒のタイムペナルティを受けたことについては、「映像などで確認する必要がある。前回のオーストリアGPでも似たような場面があり、(アレクサンダー・)アルボン(ウィリアムズ)はペナルティを受けなかったが、ジョージ(・ラッセル/メルセデス)は受けた。確認してみないことには、僕からは何も言えない」とのコメントを残している(フランスのモータースポーツ専門サイト『AUTO hebdo』より)。

構成●THE DIGEST編集部
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