前半戦が過ぎ、シーズンが佳境に向けて動き出したメジャーリーグ。多士済々のスターの活躍が目立つ中でも、とりわけ傑出した存在感を放っているのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。

 投打の活躍ぶりは、やはり目を見張る。打っては打率こそ.257ながら、21本塁打、OPS.844とハイアベレージをマーク。投げても、あのベーブ・ルース以来104年ぶりとなる「シーズン二桁勝利&二桁本塁打」に迫る9勝(5敗)をあげ、防御率2.80、奪三振率12.92、WHIP(1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値)1.00と、エースのそれと言える圧巻のスタッツを記録している。

 誰もが現代野球では不可能だと考えた二刀流を当たり前のようにこなし、今季もMVP候補として挙げられている大谷。日夜さまざまな娯楽を提供し続ける偉才は、日本は当然ながら、アメリカの識者たちにとっても熱視線を送られずにはいられない存在だ。

 現地時間7月23日には、MLBの公式ネットワーク番組『MLB Tonight』に出演した米老舗誌『Sports Illustrated』などで執筆するトム・ベルドゥッチ記者は「オオタニはかつてブルズを牽引したジョーダンを彷彿とさせる」と絶賛。スポーツ界全体における存在感の大きさを強調するように、こう論じた。

「最近では誰もが彼を『ユニコーン(唯一無二の存在の意)』と呼ぶね。それによってある意味、彼の凄みは陳腐化している気がする。だから改めて言わせてもらうけど、彼は“本物”のユニコーンだ」
  さらに「ベーブ・ルースでさえ彼ほどの成績は残せていない」と断言したベルドゥッチ記者は、「実際のところ、オオタニは過小評価されている。だって誰も彼のような成績を残したことがないんだからね」と目を丸くしながら訴えた。

「球界でもトップクラスのスライダーがあって、100マイルを超える4シームがあり、最近の成績だとOPSは.900を超えている。これって驚嘆する以外に何ができる? MVPで他の選手に投票しようって人もいるけど、今のレベルで彼がプレーを継続する限り、毎年の受賞は揺るがないと思う。彼の成績は決して“バグ”じゃない。彼自身の努力の“結晶”なんだ。それは称賛されるべきだし、他の選手と簡単に比較できるものじゃない」

 大谷の二刀流継続を褒めちぎったベルドゥッチ記者。彼は粋な言葉とともに持論を締めくくっている。

「周りは『オオタニはどちらかに絞れば、もっと成績を残せる』って言う。違う。そうじゃないんだ。彼は自分自身の心に従ってプレーしているんだよ。自分の歌いたい歌詞は自分で書いたスプリングスティーン(米ロック界の重鎮)と一緒さ。オオタニは両方やりたいからやるんだ」

構成●THE DIGEST編集部

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