104年ぶりの“偉業”は持ち越しとなっても、28歳のサムライに対する話題は尽きない。

 現地時間7月28日に本拠地で行なわれたテキサス・レンジャーズ戦で、「1番・投手兼DH」で先発したロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、6回2失点11奪三振と力投したが、チームは0対2で敗戦。自身にも黒星がつき、1918年のベーブ・ルース以来となる「2桁勝利&2桁本塁打」は次回登板に持ち越しとなった

 そんな偉才の去就が注目を浴びている。現地時間8月2日にデッドラインデーを迎える今季のトレード市場において、球界屈指の逸材ホアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)とともに、ポストシーズン進出を目指すチームから熱視線を注がれているのだ。

 無論、大谷のトレードがここまでクローズアップされるのは、エンジェルスというチームが、現球界で唯一無二の二刀流を貫く男にとって、「ふさわしいチームではない」と考えている人が多いからだ。それほど今の彼は図抜けている。

 一躍フィーバーを遂げた昨季に続き、今季も大谷の投打の成績は圧巻だ。投げては9勝(6敗)、防御率2.81、奪三振率13.14(145個)。一方で打撃も打率こそ.254ながら、21本塁打、59打点、OPS.835(出塁率.349+長打率.486)とたしかな存在感を放っている。
  これだけの活躍をしているのにもかかわらず、エンジェルスはこの日まで42勝56敗、ア・リーグ西地区4位と低迷。来オフにFAとなる大谷の“価値”を活かすためのトレードが囁かれても不思議ではない。

 すでに米メディアでは、トレードによる大谷の獲得に興味がある球団はニューヨーク・メッツやサンディエゴ・パドレスなどの具体名が報じられている。チームを仕切るペリー・ミナシアンGMは、来季以降の戦力編成について、「オオタニとトラウトを中心に」再編すると断言しているが、チームが陥る現在の苦境では考えを改めてもおかしくはないのである。

 そうした状況下で、米放送局『CBS Sports』のマット・スナイダー記者は「彼の生産性の高さに比べて、彼の稼ぎがいかに少ないかということもある。来季以降も2023年に競合するようなチームにはとても見えないので、それも要因のひとつだ。オオタニは何度も、勝者のためにプレーすることを望んでいると表明している」と持論を展開した。

 無論、大谷はエンジェルスが優勝争いから遠のいている今でも、人気や知名度はチーム屈指だ。それだけに同記者は「エンジェルスのオーナー、アルテ・モレノは、このような世代を超えた才能を手放したくはないだろう。オオタニをトレードすることは、来年に白旗を振るようなものだ」と語る。大谷のもたらず貢献は観客動員数にとどまらず、グッズ販売や広告にもあるため、球団収益へのダメージも計り知れないのだ。

 可能性は少ないが、「絶対」がないのがスポーツであり、昨今のMLBトレード市場の傾向だ。本人は「残りたいかというよりは、やることをやるしかない」と語っているが、はたして――。

構成●THE DIGEST編集部

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