「もうくだらない、でっち上げられたような議論はやめにしよう。アーロン・ジャッジはアメリカン・リーグのMVPだ」

 これは、米紙『New York Post』などに寄稿する敏腕記者ジョン・ヘイマン氏が現地時間7月29日に投稿したツイートだ。彼はシーズン後半戦に突入したメジャーリーグで話題となっているテーマに明確な態度を示したのである。

 ヘイマン記者がそう強調するのも無理はない。ジャッジは同日に行なわれたカンザスシティ・ロイヤルズ戦で満塁アーチを含む2発を記録し、今季のホームラン数を「41」に。シーズン101試合でシーズン41発も放ったのは、アメリカン・リーグ史上でレジー・ジャクソン(1969年)以来の快挙だ。

 1961年にロジャー・マリスが打ち立てたア・リーグ記録(シーズン61本塁打)を超える64発ペースで量産するジャッジ。直近7試合で打率.467、7ホーマー、長打率1.233と手のつけられないスタッツを見てもヘイマン記者の意見は全うとも言える。

 しかし、同氏の意見に食い下がる人物もいる。米放送局『FOX Sports』のアナリストを務めるベン・バーランダー氏は、ヘイマン記者に「いや、ショウヘイ・オオタニだよ」と真っ向からリプライを送った。
  バーランダー氏は大の大谷マニアとして知られているのは周知の通りだ。かねてから「オオタニを正しく評価すべきだ」と語る彼は、球界で唯一無二の二刀流を貫くサムライをMVPに推挙してきた。

 だからこそ、ヘイマン記者の「議論はやめにしよう」という考えに黙ってはいられなかったのであろう。バーランダー氏は話題となった投稿にリプライを送る形で、ジャッジ同様に歴史的な水準で活躍を続けている大谷について、こう論じた。

「ショウヘイは文字通り今まで誰も見たこともない特別なことをしている。そして、“おそらく”だが、ベーブ・ルース以外の誰とも比較ができない」

 MVP、すなわち「Most Valuable Player」の定義は投票者それぞれの“価値観”によって異なる。ゆえにこの先も両雄を中心にした議論は、ヘイマン記者の想いとは裏腹に続いていきそうである。

構成●THE DIGEST編集部

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