アルファタウリのドライバーの去就に関して、ピエール・ガスリーについては6月に2023年までの残留が決定しているが、現行の契約が今季限りとなっている角田裕毅はまだ延長の発表がなされていない。

【関連記事】角田裕毅、ハンガリーGPでの各国メディアの採点と評価は!? そのキャリアを「一歩進んで五歩下がる状態に…」と表現する専門サイトも 今季は序盤から安定したパフォーマンスを発揮したことで、その成長ぶりが各国メディアからも評価され、昨季は常に彼につきまとった去就に関する話題もあまり上がらずにきたが、ここ数戦では自身のミスでポイントを獲り逃すレースも見られたことで、再びシート喪失の危機なども囁かれたりしてきた。

 もっとも、レッドブル・グループのヘルムート・マルコ顧問が、角田を「問題児」と呼ぶ一方で、心理学者をつけて感情面のコントロールに取り組むなど、長期的なアプローチをとっており、以前には「彼はものすごく速い。誰が何と言おうとも、我々はユウキと、彼が持つ大きなポテンシャルを信じている」と、今なお彼への信頼の高さを強調していた。

 一方、アルファタウリのフランス・トスト代表は「全てはユウキ次第だ。彼は良いパフォーマンスで、証明する必要がある。成功すれば残留し、うまく機能しなければ、チームを去る」と語っていたが、「私は問題児が好きだ」「彼は良い仕事をしている」と、日本人ドライバーに対して変わらぬ好印象を抱いていることを明らかにしている。

 そんな中、マルコ顧問が『F1 Insider』にて、また角田の去就について言及し、「まだ決定はしていないが、角田は我々のリストの最上位にいる」と明言して、他のドライバーを迎える(もしくは昇格)よりも、日本人ドライバーの契約延長の可能性の方が高いことを示した。

 アルファタウリのシートに関しては、所属チームであるハースとの関係悪化によって今季限りの離脱の可能性もあるミック・シューマッハーが獲得を狙っているという噂も上がっているが、これに対してもマルコ顧問は「シューマッハーと話し合ったことは一度もないし、彼はフェラーリのジュニアチームの選手だ」と一蹴している。
  マルコ顧問のコメントは、角田にとって心強いものとなるはずだが、オランダのF1専門サイト『GPBLOG』は、先日、昨季でF1から撤退したものの、引き続きパワーユニットの開発でレッドブルとアルファタウリをサポートしているホンダが、2025年までのパートナーシップ継続を発表したことに注目し、これが角田の契約に与える影響を検証した。

 同メディアは、彼とホンダの関係について「角田はキャリアを通して、ホンダから多くのサポートを受けてきた。2016年よりホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトのサポートを受け、2018年にはF4でシリーズチャンピオンを獲得。彼は2014年(小林可夢偉)以来、初めてF1に参戦した日本人ドライバーであり、ホンダにとっての長年の夢でもあった」と説明した後、ホンダとレッドブルの関係継続は「角田にとっても朗報だろう」と指摘している。
 「日本のブランドは、アルファタウリの席に誰が座るかについて、より大きな影響力を行使できるようになる可能性がある。レッドブル・グループはホンダのサポートを受け、2025 年まで『レッドブル・パワートレインズ』を駆る。そして、ホンダは日本人ドライバーを望んでおり、角田がF1を離れなければならないような状況は、彼らにとって喜ばしいことではない」

 さらに同メディアは、「ガスリーは永遠にアルファタウリに留まるわけではなく、2023年以降には、別の才能あるドライバーのためにシートが空くかもしれない」として、「F2で岩佐歩夢が好成績を挙げ続ければ、将来、もうひとりの日本人F1ドライバーが生まれるかもしれない」と、日本人ドライバー同士によるジョイントが実現する可能性すらあると綴っている。

 7戦連続ノーポイントと、良い形で前半戦を終えられなかった角田だが、様々な要素を鑑みれば、昨季同様に9月には契約延長が発表される可能性が高いと思われる。とはいえ、セバスティアン・ヴェッテル引退発表によってアストンマーティン、アルピーヌの人事が話題となっている中で、他チームにも、なんらかの影響が及ぶ可能性もあり、それらにも注意を払いながら、ストーブリーグの動向を見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部
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