スクーデリア・アルファタウリのフランツ・トスト代表は、ドライバー、チームマネジャー、チーム代表と、様々な立場で長くレース業界に関わってきており、現在、F1で活躍するドライバーたちの成長の過程も目にしてきた。

【関連記事】英専門メディアがF1前半戦の全ドライバーをランク付け! フェルスタッペン、角田裕毅、ガスリー、ルクレールらの評価は? 慧眼を持つ66歳のオーストリア人は『F1 Insider』のインタビューで、それらのドライバーに言及。まずは今季ここまで、安定した速さでチャンピオンシップの首位を独走している24歳の王者、マックス・フェルスタッペンとの出会いを振り返り、その当時から大物の片鱗を見せていたことを明らかにした。

「初めてマックスに会ったのは、ニュルブルクリンクだった。当時はまだ、カートに乗っていた頃だ。その次は、F3時代(2014年)のノリスリンクだった。雨の中、彼だけが走行ラインを見つけたかのように、自在に走ってみせた。その姿はすかさず私に、ミハエル・シューマッハを思い出させた。そしてマックスが、どれだけ飛び抜けたタレントであるかが分かった」

 トロロッソ(現アルファタウリ)を率いていたトスト代表は、2015年にマックスをF1デビューに導いたが、「17歳の若さで、まだ運転免許も持っていなかった彼にシートを託した時、我々は批判を受ける羽目となった。彼は、最も難しいコースのひとつである鈴鹿での最初のプラクティスを完了したばかりだったが、すでに自信を持って、全てをこなしていた。F1マシンの速さに関して彼に問題が起きたことはなく、最初から全てをコントロールできていた」と、このオランダ人の早熟ぶりを強調した。

 しかし、「彼の最初のレースでは、少々アグレッシブすぎることもあり、モナコ・グランプリでのロマン・グロージャン(当時ロータス)との件のように、これがクラッシュに繋がることもあった。現在、彼は非常に高いレベルで走っているが、それでも彼の最大限のパフォーマンスは、まだ見ることができていない」として、まだ伸びしろがあるとしている。
  そして、すでにマックスの2連覇が確実視されつつある今季のチャンピオンシップの行方だが、トスト代表は「シャルル・ルクレール(フェラーリ)だけが追いつくことができる」と指摘。序盤は苦しんだものの、車の改善とともに調子を上げてきた昨季までの最大のライバル、ルイス・ハミルトンについては、「時の経過は、彼に犠牲を強いている」と、37歳になった7度の世界王者の年齢的な衰えを指摘し、上り調子の若い新王者に対抗するのは難しいと見ているようだ。

 このようにレッドブル・グループの一員として、その絶対的エースを称賛したトスト代表は、アルファタウリのドライバーについても触れており、2023年までの契約を交わしているピエール・ガスリーを「非常に才能があり、集中力が高い」と称賛。一方、今季は中盤戦までは安定したドライビングを披露して成長を感じさせるも、直近の数戦ではミスなどでポイントを逃してしまっている角田裕毅については、以下のように語っている。

「ユウキは感情的になるのではなく、もっと注意深くドライビングを行なう必要がある。彼がメンタル面でステップアップを遂げて次のレベルに達することができれば、偉大なドライバーになることができるだろう。全ては彼次第だ」

構成●THE DIGEST編集部
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