サムライ左腕はメジャー初のリリーバーとしての役割を危なげなくこなした。

 現地時間8月18日に行なわれたニューヨーク・ヤンキース戦で、トロント・ブルージェイズの菊池雄星は、9-2とリードした8回に3番手として登板。1イニングを1安打、2奪三振、1与四球で無失点に抑えた。

 試合後にブルージェイズのジョン・シュナイダー監督代行が「素晴らしい仕事ぶりで、ワクワクした」と絶賛したように、菊池はメジャーキャリア初となるリリーフ登板、それも強力ヤンキース打線を相手に堂々と投げ込んだ。

 先頭のアンソニー・リゾーに四球、続くジョシュ・ドナルドソンにセンター前ヒットを打たれていきなり無死一、二塁のピンチを迎えた。だが、菊池はそこで踏ん張った。アンドリュー・ベニンテンディを96.3マイル(約154.9キロ)の4シームで空振り三振に抑えると、グレイバー・トーレスは初球を打たせてライトフライに。

 そして最後は、オスワルド・カブレラを渾身のスライダーで空振り三振に打ち取った。7点差という少なからず余裕はあったにせよ、今月15日に中継ぎへの配置転換を言い渡された直後の緊張感のあるマウンドを31歳は笑顔で終えた。
  ヤンキース打線を抑え、中継ぎとして上々のデビューを飾った菊池には、地元メディアも高く評価する。地元紙『Toronto Star』は「ユウセイ・キクチはいまだブルージェイズのロースターで支持を得る」と銘打った記事で、次のようにレポートしている。

「キクチについてブルージェイズには、もはや中5日でマウンドに送り出す余裕はなかった。チームにとって最善策は彼がブルペンに回ることだった。そしてキクチも首脳陣の期待にまずは応えた」

 さらに「キクチがどこまでやれるか楽しみだ」とした同紙は、「西武時代から先発ばかりしてきたキクチにとって、ブルペンでの投球は初めての経験であり、不調を癒す特効薬になるかは定かではない。だが、トライする気持ちが強い本人の意向はポジティブに取るべきだ」と期待を込めた。

 何はともあれ、中継ぎとして戦力になり得ると証明した菊池。ブルージェイズはワイルドカード争いで、首位シアトル・マリナーズとゲーム差なしの2位タイに位置づけている。そうしたなかで31歳の左腕は、自らの価値を高められるか。

構成●THE DIGEST編集部

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