将来性豊かな俊英に非難の声が上がっている。現地時間8月12日にMLBコミッショナー事務局から、禁止薬物違反によって80試合の出場停止処分を科されたサンディエゴ・パドレスのフェルナンド・タティースJr.だ。

 今季開幕前にバイク事故で手首を骨折していたタティースJr.。そこからリハビリを重ねてようやく復帰の目途が立った矢先の出来事だった。「これは自分の過ちだ」と語った本人によれば、白癬菌(皮膚糸状菌によって発生する感染症。水虫などが当てはまる)の治療薬に含まれていたクロステボルがテストに引っかかり、今回の騒動に至ったという。

 何よりタティースJr.もクロステボルに気が付いていなかった点、そして23歳という若さもあり、一部では「情状酌量の余地があるのではないか」という指摘も上がった。しかし、そうした意見を一蹴したのが、かつてボストン・レッドソックスなどで活躍したペドロ・マルティネスだ。

 MLB通算219勝を挙げ、15年に米殿堂入りも果たした名投手は、米放送局『TBS』の番組「Leadoff」で、「言い訳はできない」と断言。ドミニカ共和国の同胞に向け、辛辣な言葉を送った。
 「なぜなら、彼はアンチ・ドーピングプログラムが何たるかを知っているはずだし、それに伴うプロトコルを理解していて、何をすべきかも知っている。英語だって、スペイン語だって流暢に扱えるだけの教養があるからだ。それに彼には同じようにドーピング違反について熟知しているはずの元メジャーリーガーの父親がいる。彼には非難されるだけの理由があると私は思う」

 さらに「我々は『若気の至りだ』というが、それで終わらせてはいけない」とも指摘。そのうえで、「パドレスは、彼が24時間、365日、いったい何をやっているのかを正確に知る必要がある」と保護する周囲にも警鐘を鳴らした。

「誰もが彼を愛している。彼のプレーやカリスマを愛している。本当にすべてを、だ。だけど、彼はやるべきことをやらないといけない。今のままではダメだ」

 高い身体能力を活かしたプレーで、史上最速で通算50本塁打&50盗塁に到達したタティースJr.は、昨季に史上最長14年3億4000万ドルの大型契約も締結。すでに野球界の顔とも言える存在になりつつあった。それだけにマルティネスの言うように、本人が自覚を持ち、自ら責任を果たしていく必要があるのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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