現地時間9月10日、マサチューセッツ州スプリングフィールドにあるシンフォニー・ホールで開催された2022年のバスケットボール殿堂入り式典。今年はサンアントニオ・スパーズで4度の優勝、さらにアルゼンチン代表のエースとして2004年のアテネ・オリンピックで金メダルを獲得したマヌ・ジノビリや、ゴールデンステイト・ウォリアーズやマイアミ・ヒートなどでポイントガードとして活躍してきたティム・ハーダウェイらが殿堂入りを飾った。

 来年以降はどんなレジェンドたちが殿堂入りを果たすのか。10日に米放送局『ESPN』で公開された今後3年間で殿堂入り資格を手にする選手たちについて見ていきたい。

 殿堂入りにノミネートできるのは、現役最後の年から4年後。つまり、来年に初ノミネートされるのは2018−19シーズン終了後に現役引退を表明した選手たちとなる。2023、24、25年にその資格を手にするレジェンドたちは下記のとおり。

■2023年
ダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス)
ドゥエイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)
トニー・パーカー(元サンアントニオ・スパーズほか)

■2024年
ヴィンス・カーター(元トロント・ラプターズほか)

■2025年
パウ・ガソル(元ロサンゼルス・レイカーズほか)
  マブズ一筋で21シーズンプレーしたノビツキーは、同一チームへの所属年数で歴代最長記録を保持するスーパースター。マブズに加えてドイツ代表としても永久欠番となっており、2011年に球団史上初優勝へ導いたほか、数多くのフランチャイズ記録を保持している。7フッター(213cm以上)のサイズを誇るビッグマンたちの常識を覆すほどのインパクトを残したスコアラーだけに、文句なしで殿堂入りするはずだ。

 ウェイドは2006年にヒートが初優勝を成し遂げた原動力であり、ノビツキー擁するマブズとのファイナルでシリーズ平均34.7点、7.8リバウンド、3.8アシスト、2.7スティールと獅子奮迅の活躍を披露。2連敗から4連勝を原動力となり、ファイナルMVPにも輝いた。

 2012、13年には連覇も果たしたほか、アメリカ代表として2004年のアテネ・オリンピックと2006年のFIBA世界選手権(現ワールドカップ)で銅メダル、2008年の北京オリンピックではベンチ出場ながらチームトップの平均16.0点をマークし、金メダル獲得に大きく貢献している。 パーカーは2020年(式典は2021年)に殿堂入りしたティム・ダンカン、今年殿堂入りしたジノビリとともにスパーズでビッグ3を形成し、4度の優勝を勝ち取ったフランス出身のポイントガード。自慢のクイックネスとボールハンドリングを生かしたドライブ、ティアドロップと評された技ありのフローターで観衆を沸かし、2007年にはファイナルMVPにも輝いた。

 2024年には、NBA史上最長となる22シーズン、そして1990、2000、2010、2020年と4つの年代をプレーしたカーターが初ノミネート。新人王や8度のオールスター、2度のオールNBAチーム選出を誇る一方、優勝経験がないという点において、ここまで挙げてきた3選手たちとは功績面で見劣りするかもしれない。

 だが、スーパースターから所属チームの得点源、先発の一角、シックスマン、ローテーションプレーヤー、メンターと、役割が変わるなかでも上手く対応し43歳までプレーした点は評価されてしかるべき。加えて2000年のスラムダンク・コンテストや同年夏のシドニー・オリンピックで見せた“人間超えダンク”など、今でも鮮明に蘇るほどの強烈なインパクトを残してきただけに、殿堂入りは確実と言えるだろう。
  先日、レイカーズの永久欠番になることが発表されたガソルは、2018−19シーズンを最後にNBAではプレーしていない。だが足のケガから復帰し、2020−21シーズンにスペインのFCバルセロナでプレーしていたため、殿堂入りの資格を手にするまでもうしばらく待つことになる。

 とはいえ、レイカーズ時代に2度の優勝を飾った万能型ビッグマンは、スペイン代表の主砲として2006年世界選手権の金メダルを筆頭に、FIBAユーロバスケット(欧州選手権)で3度優勝、オリンピックでも2個の銀メダルを手にしており、こちらも文句なしで殿堂入りを飾るに違いない。

 このほかにも、今年6度目のノミネートで念願の殿堂入りを果たしたハーダウェイのように、来年以降も落選してきた元NBA選手たちが殿堂入りする可能性も十分ある。

 ロサンゼルス・レイカーズで“ショータイム時代”の名脇役として不可欠な存在だったマイケル・クーパー、2000年代中盤にフェニックス・サンズでスモールボールの先駆け的存在の象徴となったショーン・マリオン、リバウンドやディフェンスなど裏方的な役割を着実にこなし、シカゴ・ブルズとレイカーズで計4度の優勝を手にしたホーレス・グラントといった元選手たちも、近い将来選ばれるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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