現地時間9月13日、チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ第2節が行なわれ、グループDではフランクフルトが1対0でマルセイユを下した。

 前節でスポルティングに0対3の完敗を喫していたフランクフルトが迎えた敵地での一戦、互角の展開で迎えた43分、相手DFの“アシスト”を受けてイェスパー・リンドストロームがゴールネットを揺らし、先制点を挙げる。その後も互いにチャンスを迎え、79分には鎌田大地が抜け出してシュートを決めたものの、VARによるオフサイド判定で取り消しとなり、結局、フランクフルトは1点を守り切って勝ち点3を獲得した。

 チャンピオンズカップ時代(1991年まで)を含めれば、決勝まで進出した1959-60シーズン以来、現行のCLとしては初出場となった今季、2戦目にして初勝利を飾った、クラブにとって記念の一戦、UEFA(欧州サッカー連盟)のオブザーバーによって選出される「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」に選定されたのは、鎌田だった。

 自身のSNSでトロフィーを手にした写真を公開するとともに「何というファンタスティックな夜」と投稿した彼は、またインスタストーリーではオフサイドの場面にも言及し、「次は決めます」と宣言。ダブルボランチの一角として、守備や攻撃の組み立て、チャンスメイクに従事し、機を見て前線にも飛び出すなど、多彩な仕事を果たした背番号15はまた、クラブ公式サイトを通して、以下のように語ってもいる。

「非常に難しい試合の後で、極めて重要な勝利を挙げることができました。我々はチームとして自分たちのスタイルを示しました。それはまさに、オリバー・グラスナー監督が指示していたものであり、前の試合ではできなかったことです。我々はチャレンジングなグループに属していますが、次のトッテナム戦でも勝ちたいと思います」

【動画】鎌田大地と長谷部誠が先発出場! フランクフルトの欧州CL歴史的初勝利をチェック またこの試合では、長谷部誠が今年5月8日(昨季ブンデスリーグ第33節のボルシアMG戦)以来となる公式戦先発出場を果たし、最終ライン(3バックの中央)に並んだ。前半に後方からのタックルでイエローカードを提示される場面もあったが、90分を通して相手のゴールを許さず、こちらも勝利の立役者のひとりとなった。

「38歳にして、まだCLでプレーできることを誇りに思います。しかし、個人的なパフォーマンスよりも、チームの勝ち点獲得こそが何よりも重要です。まともなプレーで、自分の役割を果たすことができ、とても満足しています。2つ、3つのチャンスは与えましたが、それ以上は許しませんでした。信じられないほどの力を注ぎ、理想通りにプレーしたからです。2敗(CLスポルティング戦とブンデスリーガ第6節ヴォルフスブルク戦)の後、このスタジアムでこのようなことができたのが、我々のメンタルの強さを物語っています」

 このように語った長谷部は、38歳238日でのCL先発出場であり、ドイツのクラブではローター・マテウス(当時バイエルン・ミュンヘンで38歳353日)に次ぐ記録を達成。グラスナー監督からは「マコトのプレーは特筆に値する。何週間も練習したわけではないのに、彼は自信を持って守備を行ない、ポゼッション時でも冷静さを保っていた。毎日、練習での彼を見ているため、起用する上で心配はなかった。選手としても、人としても、彼はいつでも頼りになる」と賛辞を贈られている。

 このように、欧州最高の舞台においても絶大な存在感を示した日本人2選手について、フランクフルトの地元紙『Frankfurter Rundschau』は、鎌田を及第点として「前の試合より少し守備的にプレーし、相手から正しくボールを奪い取り、ポゼッション時では自信を示した。重要なアイデアを提供したが、自身で試合(決勝点)を決めなければならなかった」と評し、一方の長谷部を「卓越した存在」として、以下のように綴った。

「ファウルでイエローカードを受けるという、珍しいことが起こったが、経験豊かなオールドマスターは、試合を通して状況をコントロールした。(マルセイユの象徴である)スタッド・ヴェロドロームに、彼がいて良かった。このような選手が、なぜ長くプレーすることは許されずにいたのだろう? 彼は自身の優秀さを示した。(フランス語で)脱帽!」

 また同メディアは、別の記事で「鎌田はCLでの2試合目で良い夜を過ごし、タイトな試合の中で、あわやゴールの場面を作り、スムーズな動きによって繰り返し思い通りのプレーを見せた。しかし、長谷部はそれ以上のプレーを披露。38歳は憎しみと敵意に満ちたスタジアムの中で96分以上、非常に冷静だった」と、大ベテランをより称賛している。

 同じく地元紙の『Frankfurter Allgemeine Zeitung』も、「(スタンドでの暴動の後)試合が本格的に始まった時、長谷部が3バックの一角を担当したのは当然のことだった。 38 歳の日本人はこのフランスでの熱いサッカーの夜、フランクフルトが必要としていた、賢明な戦略家となった」と、長谷部の貢献ぶりを強調した。

 最後に、ブンデスリーガの公式サイトもこのCLでの戦いを注目しており、長谷部については「グラスナー監督は以前の3バックに切り替え、長谷部をセンターに起用することで、守備を一気に安定させた」、鎌田については「日本人選手は勝利のためには何が必要かを理解しており、試合後にはUEFAの最優秀選手に選ばれた」と、それぞれの働きをポジティブに伝えている。

構成●THE DIGEST編集部

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