誰がア・リーグで“最も価値”があるのか――。ここ数か月、米球界で小さくない論争を起こしている話題だ。

 多士済々の同リーグでは今季も数多のスターたちがしのぎを削ってきた。そのなかでMVP(Most Valuable Player)を巡ってデッドヒートを繰り広げているのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)とアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。

 昨季の“覇者”となった大谷は今季も二刀流でハイパフォーマンスを披露。8月には史上初となる「シーズン30本塁打&2桁勝利」の金字塔も打ち立てた。かたやジャッジはシーズン半ばから本塁打を量産。現地時間9月14日時点で57本を記録し、1961年にロジャー・マリスが残したア・リーグ最多本塁打記録に4本と肉薄している。

 どちらもヒストリカルな活躍を見せている。ゆえに甲乙はつけがたく、SNSや各メディアでの議論は白熱。両雄の一騎打ちの様相を呈したMVPの行方はシーズン終了を目前にし、ファンを引き込んだ大きな娯楽となっている。
  無論、識者からもさまざまな意見が日々提示されている。そうしたなかで、興味深い持論を展開したのは、米スポーツ専門局『ESPN』でコメンテーターを務めるディック・ビターレ氏。長年アメリカン・スポーツを取材してきた名キャスターは、巷の話題となっている論争について、こう唱えた。

「もしも、ジャッジがMVPになれないのなら、ヤンキースはMLBに調査を依頼すべきだ。57本もホームランを打っているんだぞ?」

 凄まじい勢いで本塁打を量産してきた“怪物スラッガー”の傑出した存在感を改めて強調したビターレ氏。大谷については「たしかに彼はバッティングも、そしてピッチングもスペシャルだ」と見解を示したうえで、「だが、チームを勝利に導かなければいけないというプレッシャーの中で、より優れた成績を残したことに価値が与えられるべきじゃないか。それはジャッジのほかにいない」と強調。やはり、強豪ひしめくア・リーグ東地区で首位を快走してきたヤンキースに貢献してきた功績が、MVPに値する理由とした。

 はたして、ビターレ氏の推挙するジャッジがキャリア初の栄冠に輝くのか。大谷もハイパフォーマンスを披露しているだけに、投票権を持つ記者たちは最後の最後まで頭を悩ませそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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