今月末に行なわれるNBAジャパンゲームズで来日するゴールデンステイト・ウォリアーズ。現地時間9月24日のトレーニングキャンプ開始まで約1週間に迫るなか、昨季王者はロスターの選定に取り掛かっている。

 NBAの各チームは、2WAY契約2選手を除いて、15選手まで本契約を結ぶことが可能。13人が契約下にあるウォリアーズは、1枠をフリーエージェント(FA)のアンドレ・イグダーラのために空けているというのが現状だ。

 7日に米スポーツメディア『The Athletic』が報じたところによると、チームは数週間前にソロモン・ヒルとシャバズ・ムハマド、さらにベン・マクレモア、エルフリッド・ペイトン、ロンデイ・ホリス・ジェファーソン、ケネス・ファリードといったFA選手たちとのワークアウトを予定しており、彼らが残り1枠を争う見込みだという。

 昨季3シーズンぶりにウォリアーズに復帰したイグダーラは、レギュラーシーズン31試合、平均19.5分の出場で、4.0点、3.2リバウンド、3.7アシスト、プレーオフでは7試合で平均8.8分、1.6点、1.0リバウンド、1.7アシストを記録。決してコート上で主役を務めた選手ではない。
  だがスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)をはじめ、ステフィン・カリーやクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンといった主軸は、キャリア18年を誇る38歳の大ベテランの重要性を理解しているからこそ、この男が帰ってくることを心待ちにしている。

 14日には『The Athletic』のティム・カワカミ氏のポッドキャスト番組「The TK Show」にボブ・マイヤーズGM(ゼネラルマネージャー)が出演。「このチームの皆のために、彼がプレーすることを願っている。彼は我々のシーズンにおいて重要だと私は思っている」と大ベテランとの再契約を前向きに捉えていた。

 ウォリアーズは今季もビッグ3の周囲にアンドリュー・ウィギンズやジョーダン・プール、ケボン・ルーニー、ジョナサン・クミンガ、ジェームズ・ワイズマン、モーゼス・ムーディーらを配して臨むが、マイヤーズGMはイグダーラの重要性を語る。

「このチームで彼の役割をこなせる選手など誰もいない。それに我々は彼がまだプレーでき、特定のスポットを助けてくれると見ている」 イグダーラはビッグ3とともにウォリアーズで計4度のNBAチャンピオンに輝いており、2015年にはファイナルMVPを受賞。現役続行か引退かで揺れている功労者に対して、チーム側がロスター枠を空けて待っているのは選手冥利に尽きると言っていい。

 マイヤーズGMはイグダーラがその地位を「勝ち取った」と評しており、これまでウォリアーズで貢献してきたことも加味して、改めて“受け入れ”の姿勢を示した。
 「彼はNBAでずいぶん長くプレーしてきた。彼は今どんな状況か理解しているし、我々の組織でプレーしてきた。彼が戻ってきたいなら、我々は喜んで迎え入れる。そうでなくとも、彼には何千ものことができると私は確信している」

 今季、イグダーラは選手としてキャリア19シーズン目を迎えるのか。あるいは昨季も一部こなしたアシスタントコーチ、あるいはメンターという役割で帰ってくるのか。本人の決断を待ちたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)