9月16日、FIBAユーロバスケット(欧州選手権)2022は準決勝を迎え、ドイツのベルリンで2試合が開催された。

 第1戦はホームのドイツ代表とスペイン代表が激突。この日ロサンゼルス・レイカーズとの契約が発表されたデニス・シュルーダーが、ゲームハイの30得点、8アシストの大暴れで地元チームを引っ張り、ドイツは第3クォーター終盤に10点をリードする展開を作っていた。

 ところが、6点差に縮めて最終クォーターを迎えたスペインが、残り約8分からロレンゾ・ブラウン(マッカビ・テル・アビブ)やホアンチョ・エルナンゴメス(トロント・ラプターズ)が加点して13−0のランで一気に逆転。そのままリードを守り切り、最終スコア96−91で勝利を収めた。

 7大会連続のメダルが確定したスペインは、ブラウンが29得点に6アシスト、ヴィリー・エルナンゴメス(ニューオリンズ・ペリカンズ)が16得点、4リバウンド、2スティール、ホアンチョが13得点をマーク。
  チームトップの7アシストに5リバウンド、2ブロックで勝利に貢献したウスマン・ガルーバ(ヒューストン・ロケッツ)は「試合へ激しさを持ち込めば、なんだって起こり得るのさ」と第4クォーターの形勢逆転を喜んでいた。

 1万4073人もの観客が詰めかけてチケット完売になったこの試合、ブラウンは「エナジーがもの凄かった。ジャンプ(ボール)から最高だったよ。チームメイトのみんなもそう感じていたね」と、決勝戦への切符をかけた大一番を振り返っていた。

 続いて行なわれたポーランド代表とフランス代表の一戦は、フランスのヴィンセント・コレHC(ヘッドコーチ)が「我々は意志と決断力をもって試合をスタートした。それが違いを生み出した」と話したように、95−54という思わぬ大差でポーランドを撃破。

 フランスはリバウンド数で40−21、ペイントエリアの得点で40−16、ベンチ得点で46−28と相手を圧倒。チーム全体でフィールドゴール成功率62.1%(36/58)、3ポイント57.7%成功率(15/26)と、面白いようにショットが決まった。
  この試合で6リバウンド、3ブロックをマークしたルディ・ゴベア(ミネソタ・ティンバーウルブズ)は「ここへ辿り着くために、僕たちは本当にハードに練習へ取り組んできた。(優勝まで)あと1試合だ。(この大会に向けて)準備を始めた時点で、ゴールは金メダルを手にすることだった。それが実現するところまで来ている。あと1勝だ」と意気込んだ。

 この日の結果により、18日の大会最終日はドイツとポーランドによる3位決定戦、スペインとフランスによる決勝戦という対戦カードとなった。スペインは2015年以来、フランスは2013年以来の金メダル獲得をかけて、中1日で運命の大一番へ臨むこととなる。
  直近5度の欧州選手権のうち、スロベニアが優勝した2017年を除く4大会でスペイン、フランスのいずれかが制しており、両チームが決勝の舞台で激突するのは2011年以来。

 はたして、今年の欧州選手権を勝ち切るのはどちらのチームになるのか。NBAのトレーニングキャンプ開始が迫るなか、欧州選手権のラストゲームも注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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