変幻自在の投球を目の当たりにした敵将は脱帽するしかなかった。

 現地時間9月17日、本拠地で行なわれたシアトル・マリナーズ戦で、今季25度目の先発マウンドに立ったロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平。そのピッチングは、エースのそれだった。

 本人が「自信にしていい」と“自画自賛”したピッチングは、最後の最後までマリナーズを寄せ付けなかった。

 2三振を含む三者凡退であっさりと初回を投げ終えた大谷は、球数こそ要しながらも小気味よいテンポで投げ進める。そして、終わってみれば、7回(107球)を投げて、無失点。打たれたヒットもわずかに3本という貫禄のある内容で13勝目を手にした。

 試合後、敵将のスコット・サーバイス監督は「オオタニはリーグ屈指の投手だ。だから今日も接戦になると思っていた。彼は100マイルの球を投げるが、それがなくても、あのあらゆる変化をするスライダーでアウトを取れる」と称えるしかなった。相手監督をして、ここまで言わせるあたりにも「投手・大谷」の凄みが見て取れる。
  地力を堂々と発揮した大谷は、現在アメリカン・リーグのMVP争いの渦中にある。今季に57本塁打を放っているアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)との争いは熾烈を極めており、巷での議論は連日のように白熱している。そんな“怪物スラッガー”との激しいレースを制する意味でも、今回の先発登板は強烈なインパクトを放ったと言っていい。

 唯一無二の二刀流戦士の才覚は、鵜の目鷹の目の現地識者たちも認めるところだ。元オークランド・アスレティックスの投手であるダラス・ブレイデン氏は、自身のツイッターで「今夜の大谷の活躍は、“独壇場”の最たる例だ。これはMVPを取るやつの試合だ」と投稿した。

 さらにジャッジを推挙するファンから「じゃあ、仮に彼が残りの試合を全試合DHだとしたらどうだ? MVPに値するか? ジャッジはセンターで出続けてきた」というリプライを受けたブレイデン氏は、次のように異を唱えている。

「チーム最高の投手でありながら、チーム最高の打者でもある。オオタニはMVP候補であり、エースのような投球をしているんだ。彼は打撃と投球を同時に行う。だから、ピッチングをしない日は外野でプレーすることはできないんだ。というか、『腕をケアする』って聞いたことある?」

 観る者を魅了し、胸のすくような快投をまたも披露した大谷。MVPへの期待が高まるなかで、28歳の異能ぶりが際立ってきている。

構成●THE DIGEST編集部

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