現地時間9月22日、ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチが米国スポーツ専門局『ESPN』の番組『NBA Today』に出演。自軍への想いを語った。

 昨季にマブズを11年ぶりのカンファレンス・ファイナルへ導いた23歳のスーパースターは、今夏スロベニア代表のエースとしてFIBAユーロバスケット(欧州選手権)2022へ出場。チームは準々決勝でポーランドに87−90で敗れ6位に終わったものの、自身は平均26.0点、7.7リバウンド、6.6アシスト、2.0スティールと、いずれも大会トップ10に名を連ねる活躍を見せた。

 抜群のバスケットボールセンスを誇る神童は、プレーオフ通算28試合で平均32.5点に9.3リバウンド、7.9アシストと大舞台での強さを発揮。プレーオフにおけるキャリア平均得点は堂々の現役トップ、歴代でもマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/同33.5点)に次ぐ2位だ。

 そんなドンチッチは番組内で、ジョーダンと初対面した時のエピソードを明かしている。
 「最初のオールスター(2020年)で彼と会ったんだ。なんだか何かを祝福でもするかのような感じだったと思う。あの時、僕はものすごく緊張していた。何て言ったか覚えてないくらいにね」

 プレーオフの緊迫した展開でも決して物怖じしないドンチッチだが、さすがにジョーダンと会った時は何を話したかも覚えていないほどに緊張していたという。

 ジョーダンに憧れてNBA入りしたレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)も、2001年6月に“神様”と初対面した当時について2018年にこんな言葉を残している。

「それはもう、神々しかったね。俺はこれまで何度もこのことについて話してきたけど、初めて神様と会ったかのようだった。16歳の俺が初めてMJと会った時にそう感じたのさ」

 昨季、自身初めてウエスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち上がったドンチッチにとって、今季はもちろんその先を見据えるシーズンとなる。 マブズは今夏、トレードでクリスチャン・ウッド、フリーエージェントでジャベール・マギーを獲得し、ティム・ハーダウェイJr.がケガから戻ってくる一方で、第2の得点源のジェイレン・ブランソンがニューヨーク・ニックスへ移籍。昨季途中に元オールスターのクリスタプス・ポルジンギスをワシントン・ウィザーズへ放出しており、“ドンチッチ以外のスター選手”が不在となってしまった。

 番組内で優勝を争うためにはスーパースターが必要かと聞かれたドンチッチは「いや、僕のチームには凄い選手がたくさんいる」と切り出し、チームメイトたちへの信頼を語った。
 「このチームには過小評価されている選手たちが大勢いる。僕はそのことについてもっと話さないといけないね。つまり、僕はそう(ほかにスーパースターが必要とは)思わない。僕らは最高のチームなんだ。

 まずはドリアン・フィニー・スミス。彼は本当に一生懸命プレーする。ディフェンスも良く、オープンになればショットも決めてくれる。それにスペンサー・ディンウィディーは最高のシーズンを送ることになる。そしてクリスチャン・ウッドが入ったことは、このチームにとってものすごくプラスなんだ」

 ジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)の下、ドンチッチを絶対的な軸にして、フィニー・スミスやディンウィディー、ドワイト・パウエル、レジー・ブロックといった選手たちがしっかりと脇を固め、そこにウッドとマギーというサイズのあるビッグマンが加わったマブズ。

 今季もこのチームを優勝候補に推す識者は皆無に等しいものの、昨季のように周囲の予想を覆すサプライズを巻き起こす可能性は十分ある。少なくともドンチッチはそう考えているようだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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