「オオタニはたしかに凄い。二刀流を異次元でやれる人は他にいない。だが――」

 これは今季のメジャーリーグを追う米メディアでよく見られる言葉だ。現球界で唯一無二の二刀流をハイレベルにこなしている大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を評する際に、このワードが用いられる機会は少なくない。彼らは28歳のサムライが魅せる離れ業を称えつつ、「だが」や「しかしながら」といった逆接で言葉を繋ぐ。

 理由は明白。今季のアメリカン・リーグには、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)がいるからだ。史上6人目のシーズン60本塁打を放っている彼の異次元さも際立っており、軒並みハイアベレージが居並ぶ他の打撃スタッツを見ても、30歳の怪物スラッガーには脱帽するほかにない。

「しかし」だ。一部の米メディアのように逆接をつけられるほど、大谷がこなしている“前例のない二刀流”はチープなものなのだろうか。「30本塁打&2桁勝利」「30本塁打&200奪三振」に加え、達成を目前にする「投打両方での規定数到達」という偉業の数々は唯一無二。その価値は単純には比較できないものではないか。
  偉才の希少性を訴える声もある。エンジェルスの同僚であるマイケル・ロレンゼンは、現地時間9月23日に地元局『Bally Sports West』のフラッシュインタビューで、「今年に関して言えば、去年よりも良いかもしれない」と強調。そして、次のように論じた。

「2年連続でこれだけの活躍をしているから『それが普通なんだ』『当然だ』と思ってしまいがちだけど、僕に言わせれば、オオタニは全然普通じゃないよ。こんなシーズンがこれからやってくるかもわからないんだよ」

 かく言うロレンゼンも二刀流の経験者だ。シンシナティ・レッズ時代には外野手としてもプレーした実績がある。だからこそ、彼は大谷のプレーを「彼が去年にMVPを取ったからって、今年の彼からそれを取り上げることはできない」と断言してもいる。

 もはや比較できる選手がいないと言っても過言ではない。そんな大谷の一挙手一投足は、ジャッジとのMVP論争が白熱するなかで、ますます興味深く、注目に値する“価値”があると言える。

構成●THE DIGEST編集部

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