9月23日(現地時間同22日)にアルファタウリとの契約延長が発表された角田裕毅。晴れて、2023年もF1ドライバーとしてのキャリアを継続することとなった。

 今季は車の性能や信頼性に泣かされ、また自身のミスでチャンスを逸したレースもあるが、一方で2年目としての成長ぶりを垣間見せてもいるだけに、残りのシーズン、そして3年目となる来季の飛躍が早くも期待される。

 フランツ・トスト代表は常々、「ドライバーがF1を完全に理解するまでには少なくとも3年は必要だ」と主張しており、今回の契約延長に際しても、「ユウキが真のポテンシャルを示す時間を得られたことを嬉しく思う」と声明を発しているが、英国のF1専門メディア『planetf1』は、3年目を迎える角田のキャリアがいかなるものとなるかに興味を示している。

 彼のアルファタウリ残留を「レッドブルのドライバー開発プログラムの責任者であるヘルムート・マルコ顧問が、角田からさらに多くのものを得られると判断した」結果だと指摘する同メディアの、ここまでの日本人ドライバーに対する評価は「速いことは間違いないが、コクピットでの成熟度と自己規律に欠けているように見える」と、やや厳しめだ。
  そんな彼がこの先、いかなるキャリアを歩むかについて同メディアは、過去にアルファタウリ(トロロッソ時代を含む)でF1デビューを飾り、この最高カテゴリーで3シーズン以上を過ごしているドライバーたちのその後を紹介し、3つのケースに分類して、角田がどの道を辿るかに注目している。

 1つ目のケースは、セバスティアン・ヴェッテル(トロロッソでのデビュー前にBMWザウバーで1戦スポット参戦あり)、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンの「レッドブルでやりがいのあるキャリアを楽しみ、複数の世界王者に輝いたか、もしくは多くの勝利を手にした」という輝かしいもの。2つ目は、カルロス・サインツ、ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、ダニール・クビアトの「部分的にはサクセスストーリーと見なせる」キャリアで、前の3人については「今後も楽観的な見方ができる」という。

 そして最後は、セバスティアン・ブエミ、ハイメ・アルグエリスアリ、ジャン=エリック・ベルニュの「最終年で自己最高の結果を出しながらも、3年でF1キャリアを終えた」ケースであり、同メディアは「角田が警戒すべきものであり、これを避けなければならない」と指摘。「現時点で、彼にとって来季が最後のF1シーズンとなる確率は30%であり、この3人の例を見ると、マルコ顧問を納得させるには、わずかな改善では不十分である」と、次の1年で角田が大幅に成長し、成績を上げる必要があるとした。
  まさに来季はF1キャリアにおける勝負の1年となりそうだが、その前にまだ、今季の残りシーズンでも、角田は来季に向けて可能性を示す必要がある。サマーブレイク以降、結果は残せていないものの、彼は随所で速さを見せており、先日行なわれたスポーツ専門メディア『GIVE ME SPORT』でのインタビューでも、手応えを掴んでいることを明かしている。

「休み明けのレースは、いずれも非常に良かったです。どの週末でも、シーズン前半戦に達成した進歩を維持できており、今後もそれを継続することを目指しています。スパとオランダでのパフォーマンスは、非常に良かったと思います。ロングランでもかなりのペースだったので、すぐに自信が持てました」。
  F1ドライバーとして、自身の成長ぶりに自信をつけ始めた角田。その視線は、早くも次戦を見据えている。「ここまでのパフォーマンスにはとても満足しているし、チームとの仕事にも満足しています。今は理想的な状況ではなく、パフォーマンスも確かなものではありませんが、それでもチームと協力し、レースの度に車から最大限の力を引き出すことを楽しんでいます」

 また彼は、ドイツのモータースポーツ専門メディア『MOTORSPORT TOTAL.COM』でのインタビューで、自身の語学力について言及し、「徐々に慣れてきて、日本語を話すように、少しずつ口調が自然になっているのを感じます。自信が持てるようになったからです。英語を話すのが大好きで、語彙の面でも自分自身をうまく表現できるようになっていると感じています」とコメント。悪い意味で話題となってきた、無線での“罵声”やスラングについても、改善できていることを強調した。

 残りのシーズン、そして来季の更なる飛躍へ。F1ドライバー角田の戦いはこれからも続く。

構成●THE DIGEST編集部

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