近年のNBAはルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス/23歳)やジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ/23歳)、ラメロ・ボール(シャーロット・ホーネッツ/21歳)といった若手スターの台頭が顕著だ。

 彼らがNBAで飛躍を遂げているのは、持って生まれた才能はもちろん、本人たちによる日々の鍛錬の賜物だ。しかし、ロサンゼルス・クリッパーズを率いるタロン・ルーHCは、現役時代に共闘したコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)とマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)の、異常なまでの猛練習ぶりを振り返っている。

 元NBA選手のJJ・レディックがホストを務めるポッドキャスト『The Old Man and the Three』に出演したルーHCは、“いいプレーヤー”といわゆる“レジェンド”の違いについて自らの見解を述べた。

「いいプレーヤーはたくさんいる。ではスペシャルなプレーヤーは何が違うか。私は(指導者として)選手たちを試合の勝者にすることはできるかもしれないが、例えば(クリッパーズの)カワイ(レナード)のように第4クォーターの勝負所残り2分で一貫性を見せられるのが真のスーパースターたちだ。そういう選手は決して多くない。トップ5、トップ10の選手たちに限られる」
  そこでルーHCが引き合いに出したのが、2001〜03年にワシントン・ウィザーズで共闘した“神様”ジョーダンと、その正当後継者で1998〜2001年にレイカーズでチームメイトだったコビーだ。

 リーグ優勝6回のジョーダンと同5回のコビーは、ことあるごとに比較され続けたが、同時に類似点も多かった。「若手選手はどんな準備をすればいいか?」という問いかけに、ルーHCは「練習するだけだ」と即答した。

「(高卒でNBA入りした)コビーは19歳、20歳の頃から、朝7時にチーム全員が到着する前にトレーニングするのがルーティンだった。まずはウエイトをして、チームメイトがびっくりするような、試合顔負けのフルスピードの練習をしていた」

 対するジョーダンは「毎日40時間は練習しているような感じだった」とルーHCは語る。「(ウィザーズの当時指揮官)ダグ・コリンズは彼を練習場のコートから蹴り飛ばしてやめさせようとしたが、彼は決して立ち去ろうとはしなかった」という。

 その点はコビーについても「同じだ」とルーHC。「個人トレーニングもこなしながら、毎試合40分間プレーするのは大変なことだ。だがそれがレジェンドたちのやっていることで、コビーやジョーダン、レブロン(ジェームズ)、カワイ(レナード)らの労働倫理は、周囲のそれをはるかに凌駕している」と述べた。

 レジェンドがレジェンドたる所以は、真摯なトレーニングへの姿勢と飽くなき向上心によるものということだろう。

構成●ダンクシュート編集部