現地時間11月2日に行なわれたニューオリンズ・ペリカンズとロサンゼルス・レイカーズによる一戦は、同点が12度、リードチェンジ15度という熱戦となった。

 試合はマット・ライアンが第4クォーター終了と同時に右コーナーから3ポイントを放り込み、延長へ持ち込んだレイカーズが120−117で勝利。開幕5連敗から2連勝を飾った。

 見事に勝利したレイカーズは、ロニー・ウォーカー四世がゲームハイの28得点、アンソニー・デイビスが20得点、16リバウンド、4ブロック、レブロン・ジェームズが20得点、10リバウンド、8アシスト、2ブロック、トロイ・ブラウンJr.が15得点、10リバウンド、ラッセル・ウエストブルックが13得点、7リバウンド、9アシスト、ライアンが11得点をマーク。

 一方のペリカンズは、ザイオン・ウィリアムソンが27得点、5リバウンド、7アシスト、CJ・マッカラムが22得点、9リバウンド、8アシスト、2ブロック、ホセ・アルバラードが15得点、4アシスト、トレイ・マーフィー三世が12得点、5リバウンド、ラリー・ナンスJr.が11得点、8リバウンド、5アシスト、4スティールを記録した。
  この日、大きな注目を集めたのが、右足の骨折によって昨季を全休し、2シーズンぶりに復帰を果たしたザイオンと、NBA界の“キング”ことレブロンとの対決だ。公称198cm、128kgというユニークな体躯を持ち、左利きという特性を持つザイオンについて、レブロンはレフティとして活躍してきたレジェンドたちの名を挙げながら、このように話していた。

「いろんな人たちから『彼を左から行かせるな』と耳にするのはすごく面白いね。俺も長い間、(マヌ)ジノビリ(元サンアントニオ・スパーズ)やラマー・オドム(元レイカーズほか)について耳にしていたものさ。凄い選手になると、相手がどうしてこようと彼らはその方法を見つけ出してしまう。今のザイオンは、まさにその過程にいる。これから先ずっと、リーグで偉大な選手になろうとしているよ。今夜は彼がそのことを見せつけていた」

 そう語ったレブロンは、ペリカンズ戦を終えた時点で平均25.0点、9.0リバウンド、7.4アシスト、1.3スティールをマークしている。チームは依然として負け越しているとはいえ、37歳ながらこのスタッツを残していることは特筆すべきだろう。 一方のザイオンも、同時点で平均22.8点に7.4リバウンド、4.2アシスト、1.4スティールを記録。フィールドゴール成功率50.5%は自己ワーストながら、制限区域内では64.9%の高確率で決め切っている。

 ザイオンは10月23日のユタ・ジャズ戦、ショットを放った後に落下したことで右の股関節後方と腰を打撲し、2試合を欠場。ただそれ以外の5試合には出場しており、このままフルシーズンを戦い抜くことができるか注目が集まっている。

 もっともザイオンはすでに、レブロンの目に強烈な印象を与えているようだ。

「彼は今、素晴らしいシェイプにある。見事な才能だ。彼のサイズやスピード、アスレティシズムは、俺たちがこれまで見たことがないものだよ。まるでヤニス(アデトクンボ/ミルウォーキー・バックス)や(チャールズ)バークレー(元フェニックス・サンズほか)、あるいはシャック(シャキール・オニール/元レイカーズほか)みたいだ。これまで見たことがないようなタレントたちが、このリーグにやってくるものなのさ」
  オフシーズンに懸命にワークアウトへ取り組んだことで、ザイオンはNBA入り後ベストなコンディションを維持している。このままケガで長期離脱することなく、レギュラーシーズンを戦い抜くことができれば、オールスター返り咲きやオールNBAチームへ初選出される可能性も十分にある。

 現在のペリカンズは戦力も充実しており、ウエスタン・カンファレンス上位の戦績を残すことも考えられるだけに、今季がザイオンのプレーオフデビュー、そして超人的なパフォーマンスを披露するかもしれない。

 この試合後にレブロンが語った言葉は、ザイオンにとっても大きなモチベーションとなったのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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