ワールドシリーズの熱戦が続くメジャーリーグ。現地時間11月3日の第5戦では、ヒューストン・アストロズがフィラデルフィア・フィリーズを3対2で撃破して2017年以来となる“世界制覇”に王手をかけた。

 この激闘が繰り広げられているワールドシリーズが終われば、各球団の“マネーゲーム”が展開されるストーブリーグが幕を開ける。そのなかで日本人にとっても気になるのは、今季のレギュラーシーズンで73勝89敗と負け越したロサンゼル・エンジェルスの動向だ。

 今年8月にアート・モレノオーナーが球団売却を公表したエンジェルスは、「いったい誰が次期オーナーになるのか」「大谷翔平のトレードはないのか」などいくつかの不安を抱えたままオフシーズンを迎えた。レギュラーシーズン終了直前の10月1日に大幅昇給となる1年3000万ドル(約43億4000万円)の契約を締結して年俸調停を回避した大谷だが、依然としてその去就に対する様々な噂は絶えない。仮に来季は残ったとしても、「勝ちたいという気持ちが強い」と語る偉才の理想に叶うチームを“新体制”が築かなければ、契約満了を迎える来オフの退団は逃れられないだろう。

 そうした状況下で、エンジェルス専門メディア『Hallo Hangout』のザカリー・ロットマン記者は今オフにエンジェルスが狙うべきフリーエージェント(FA)のターゲットTOP10を発表した。
  いずれもチームに小さくない影響をもたらす大物が列挙された。そのなかで堂々の5位でリストアップされたのが、ソフトバンクから海外FA権を行使して、メジャーリーグ移籍を狙う千賀滉大だ。

 今季にNPBで11勝(6敗)をあげて7年連続2桁勝利を達成した29歳は、2017年に最高勝率、2020年に最多勝利と最優秀防御率、2019年と2020年には最多奪三振のタイトルを獲得。いまや世界に注目される剛腕である。

 日本で声価を高めた千賀について、ロットマン記者は「3桁(100マイル)に達するほどの速球と破壊的なスライダー、そしてスプリットを主軸とする電気的な投手だ」と分析。そのうえで「うーん、3桁の速球に、破壊的なオフスピードを持つ日本の先発投手……。これを聞いて思い当たる節はないだろうか」と読者に投げかけ、こう続けた。

「ショウヘイ・オオタニは日本出身で、センガは彼と似たようなレパートリーを持っている。センガは打てないが、オオタニがマウンドでできることはすべてできる」 また、「彼はこのレベルで成功するために必要なツールを持っている。常にわずかなリスクはあるが、彼との契約はエンジェルスにとって大当たりになるだろうし、もう一人の日本人スターも満足させることができるかもしれない」と熱視線を向けた。

 ちなみに同記者が千賀以外に「エンジェルスに入るべき選手」として選んだのは、デビッド・ロバートソン、アダム・オッタビーノ、ジェイコブ・デグロム、アーロン・ジャッジ、ラファエル・モンテロ、アンドリュー・ベニンテンディ、トレイ・ターナー、ブランドン・ニモ、クリス・バシットの9名。いずれも今冬のFAでも争奪戦が見込まれる人気銘柄だ。ゆえに千賀を含めて獲得は一筋縄ではいかないだろう。
  とはいえ、だ。千賀がエンジェルス入りすれば、国際的な市場価値(とくに日本)は今以上に高まるだろう。もちろん、エンジェルスのローテーションにも少なからず良い影響を与えるのも間違いない。

 はたして、大谷と千賀という日本球界屈指の剛腕の共闘はあり得るのか。その動向を楽しみに待ちたい。

構成●THE DIGEST編集部

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