ブルックリン・ネッツのカイリー・アービングは自身のSNSで反ユダヤ主義の映像作品のリンクを公開したため、現地時間11月3日にチームから最低5試合の出場停止処分(その間は無報酬)を科された。

 物議を醸したスターの騒動にあって、NBAのレジェンドであるカリーム・アブドゥル・ジャバーは猛然とアービングを非難。そして関係者はNBAでもうプレーしない可能性も示唆している。

 今季8試合に出場して平均26.9点を記録していたアービングは先日、自身のSNSで反ユダヤ主義の映像作品のリンクを公開。それを支持しているという意思は示していなかったものの、「反ユダヤ主義の信念を持っているか?」と尋ねられた際に明確に否定をしなかったため、チームから出場停止処分が下された。

 ネッツは、アービングが「反ユダヤ主義を否認する明確な機会が与えられたにもかかわらず、それを否認しなかったのは非常に憂慮すべきこと。我々の組織の価値に反するとともに、チームにとって有害な行為だ。我々は彼が現在ブルックリン・ネッツとの関係にふさわしくないという見解である」と、処分を下した理由を説明していた。

 アービングはその後、自らのインスタグラムで「ユダヤの人種や宗教に対して侮辱的で事実と異なる反ユダヤの誤った主張、物語、言葉を含むドキュメンタリー映画を投稿した。自分の行動の責任を全面的に負う」と謝罪。だが、クリーブランド・キャバリアーズ時代の同僚であるレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)も「多くの人に危害を加えた」と語ったように、アービングへの批判や苦言は相次いだ。
  アービングは昨季、新型コロナウイルスのワクチンを接種せず、ブルックリンでのホームゲームの大半を欠場するなど、周囲を騒がせた経緯もある。ゆえに通算得点のNBA記録保持者であるジャバーは米メディア『Substack』で、「アービングは自分の投稿を本心では悪いと思っていないだろう。長く取り留めのない、時には矛盾した弁明だ」とアービングに言及。そして「彼が変わる希望はほとんどない、名声を金によって隔離され、イエスマンに囲まれている」と、改心はもう見込めないとの見解を示した。

 さらに米メディア『The Athletic』のサム・アミック記者によれば、某NBA幹部は「ウチは獲得しないが、どこかが彼を欲しがるだろう」と語れば、あるGM(ゼネラルマネージャー)は「カイリーはもうNBAでプレーしないかもしれない」と予想する者もいたという。

 アービングとアダム・シルバーNBAコミッショナーは11月8日に面談を行ない、“理解のある生産的な話し合い”がされたというが、果たしてまだ30歳と全盛期にあるアービングの未来はどのようなものになるのだろうか。

構成●ダンクシュート編集部