日進月歩の勢いで成長を遂げてきたボクシング界の“モンスター”が、大一番を目前にしている。来る12月13日に東京・有明アリーナでWBO王者ポール・バトラー(英国)との4団体統一戦を迎えるWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)だ。

 もっとも、井上は文字通り敵なしの強さを誇っている。プロキャリアにおいては過去22戦無敗、それも19KOという圧巻の成績だ。本人が「スタイル的に多くの作戦を立てる必要があるな」と冷静に見定めるバトラー戦も下馬評では勝利を予想する声が圧倒的である。

 となれば、俄然、今後の井上の動向が気になってくるのだが、29歳の偉才は以前からバンタム級統一後について「すごく理想」と階級上げを明言。ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)やスティーブン・フルトン(米国)といった猛者が居並ぶスーパーバンタム級に挑む意向を明らかにしている。

 日本が世界に誇る「怪物」のパワーが、次元の異なるスーパーバンタムでどれだけ通用するのかへの興味は尽きない。そうしたなかで、早くも井上に挑発的な言動を見せているのが、先述でも紹介した同級でWBC&WBO王者に君臨するフルトンだ。

 現在28歳で、まさに最盛期にあるハードパンチャーは、現地時間11月10日に掲載された米ボクシング専門メディア『Boxing Scene』のインタビューで「たしかにイノウエは良い選手だとは思う」と前置きしたうえで、「だけど、俺は世界最高とは思わない」と断言したのである。 以前から井上について「彼とやっても(倒せる)自信があるよ。きっといい試合になると思う」と好戦的に語ってきたフルトン。それだけに今回も自信たっぷりに、こう持論を展開してみせている。

「イノウエは本当に良い選手だ。それは認めるよ。だけど、パワーを奪ったら何が残るんだ? それでも彼が世界で一番良い選手だと言えるか?」

 昨年6月にはブライアン・カスター氏のポッドキャスト「The Last Stand」で「俺とあいつが試合をすれば、俺が圧勝する」と大胆に言い放っていた“クールボーイ”(フルトン)。はたして、彼が“モンスター”と拳を交える日は訪れるのか。いずれにしても、約1か月後に迫った井上のバトラー戦が今後のマッチメイクのカギを握るのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「イノウエとやっても自信がある」スーパーバンタム級王者フルトンが井上尚弥を猛烈意識!「俺は逃げない」

【関連記事】井上尚弥vsフルトンの決着は? 米識者が“モンスター”の将来的な挑戦を分析「凄まじいパワーが階級を上げてどうなるか」

【関連記事】「イノウエはネリと同じ道を辿る」スーパーバンタム級王者が井上尚弥に大胆発言!「俺が圧勝する」と言い放つ根拠は?