現在開催中の男子テニスシーズン最終戦「Nitto ATP ファイナルズ」(11月13日〜20日/イタリア・トリノ/ハードコート)は、現地11月15日にラウンドロビン・グリーングループの第2戦が実施された。

 同日にラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク2位)がフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/6位)に敗北。さらにキャスパー・ルード(ノルウェー/4位)がテイラー・フリッツ(アメリカ/9位)に勝利したため、ナダルのラウンドロビン敗退と、カルロス・アルカラス(スペイン/1位)の年間最終ランキング1位が決定した。

 ATPファイナルズを迎えた時点で、最終ランキングで1位になる可能性を持っていたのは、現1位で大会を欠場したアルカラスの他に、ナダルとステファノス・チチパス(ギリシャ/3位)だった。しかしチチパスの1位奪取はATPファイナルズの5戦全勝優勝が条件だったため、14日の初戦でノバク・ジョコビッチ(セルビア/8位)に4−6、6−7(4)で敗れた時点で消滅。

 ナダルは優勝すれば1位になれたため、13日の初戦でフリッツに6−7(3)、1−6で敗れていたものの、まだ可能性を残していた。しかしオジェ-アリアシムに3−6、4−6で敗れ、ラウンドロビン2連敗に……。一方でルードはフリッツに6−3、4−6、7−6(6)で競り勝ち、2連勝として決勝トーナメント進出を決めた。

 17日の第3戦では、ナダルがルードに勝ったとしても計1勝2敗。もう一方のオジェ-アリアシム対フリッツは1勝1敗同士の対戦で、勝った方は2勝1敗となるため、ナダルの決勝T進出と1位復帰の可能性は潰えた。
  近年、最終ランキング1位はビッグ4に独占されていた。ロジャー・フェデラー(2004〜07、09年/スイス)、ナダル(08、10、13、17、19年)、ジョコビッチ(11、12、14、15、18、20、21年)、アンディ・マリー(16年/イギリス)が他の追随を許さず、ビッグ4以外の年間王者となると03年のアンディ・ロディック(アメリカ)まで遡る。19歳のアルカラスは、自分が生まれた年以来、実に19年ぶりにビッグ4に取って代わったのである。

 2連敗を喫したナダルは、試合後の記者会見で年間1位について問われ、「自分の身体、年齢、そして個人的な状況によって、もはやその目標を追いかけることはできない」とコメント。そして「カルロス(アルカラス)にとって大きな成功であり、スペインのスポーツ界にとっても素晴らしいニュースだ。彼は素晴らしい1年を過ごしたのだから、それにふさわしい」と母国の後輩を祝福した。

 なお、ナダルは今後に向けて「自分が望むレベルに達するために必要な、ポジティブな感情、自信、強いメンタリティを取り戻す必要がある。もう一度、そのレベルに戻れるかはわからないが、間違いなく死ぬ気で頑張る」と闘志も見せている。今年最後の試合となる17日のルード戦、ナダルの意地が見られるのを期待したい。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】史上最年少の1位となった19歳アルカラスの全米オープン2022優勝までの激闘の記録