世界をまたにかけた“野球の祭典”が、いよいよ来春に迫っている。第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)だ。

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大も影響し、2017年以来6年ぶりの開催される同大会は、いわば「野球版のワールドカップ」。すでに前回王者のアメリカ代表や、栗山英樹監督のもとで3大会ぶりの世界制覇を目指す日本代表など、各国のメンバー選考に小さくない注目が集まっている。

 列強国が来年3月の開幕に向けて着々と調整を進めるなかで、国内から悲観的な声が上がっているのが韓国代表だ。言わずと知れたアジア球界の雄だが、実は強化の進み具合が芳しくない。

 というのも、韓国はKBOリーグの強豪KTのイ・ガンチョル現監督を指揮官に指名した影響から「代表に気を使うことができなかった」(日刊紙『朝鮮日報』より)というのだ。さらに同監督に代わってスカウティング作業を進めていた技術委員長のヨム・ギョンヨプ氏が今年11月にLGの新監督に就任。突如として代表職から辞任したため、メンバー選考が大幅に遅れている。

 加えて、代表チームとしての実戦不足も深刻だ。今月にソウルなどで開催予定だったメジャーリーグ選抜との「ワールドシリーズ」(3連戦)が、スポンサーとの問題もあって、開催2週間前に“ドタキャン”に。代替試合も行えなかったため、強化を図れなかったのである。
  WBC開幕まで刻々と時間が過ぎていくなかで、遅々として進まない代表強化に国内の士気も高まってはいない。『朝鮮日報』は、「日本は、すでにWBCへ焦点を合わせている。すでにWBCで使用することになる公認球を使用し、WBC規定と同じくイニング間のベンチ前でのキャッチボールを禁止している」と同じプールBで激突する栗山ジャパンを引き合いに出し、「韓国はいまだに準備過程が全く見えていない」と断じた。

「いまKBOは、枯れ果てた野球の人気と国際的な名声を蘇らせるという意志を持っている。それはたしかだ。しかし、今の準備状況で、その目標を達成できるかは疑問を抱かざるを得ない。我が代表が何の下積みもできていないなかで、“宿敵”の日本ははるか先を行っている」

「ここ数年、すでに国際大会で残念な結果が出てしまっている。もしも、来年のWBCまでに何のアクションもなければ、結局、韓国は苦しみながら何も得られずに終わる。メジャー選抜とのワールドツアー中止後に強化試合を追加する予定をしていなかったのは、残念としか言いようがない」

 2008年の北京五輪で金メダルを掴んで以来、国際舞台で大きな成果を上げられずにいる韓国代表。もしも、“ぶっつけ本番”でWBCに挑むとなれば、国内での風当たりはより一層、厳しいものとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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