現地時間11月16日、全米野球記者協会(BBWAA)が選出するサイ・ヤング賞が発表され、ア・リーグはヒューストン・アストロズのジャスティン・バーランダーが満票で受賞。ナ・リーグはマーリンズのサンディ・アルカンタラがこちらも満票で初受賞を果たした。

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)もノミネートされて注目を集めたア・リーグだったが、最終的に39歳の大ベテランが返り咲く形となった。

 今季のバーランダーは2020年9月に受けた右肘のトミー・ジョン手術から完全復活。18勝(4敗)、防御率1.75で投手タイトル2冠を達成するとともに、28試合登板で175回を投げ、185三振を奪取。さらに29四球という安定感も光ったベテランは、最終投票で満場一致で3度目(2011、2019年)の栄冠を掴んだ。

 バーランダーの受賞に異論はない。むしろ妥当だと言える。もっとも「投手のMVP」とも言われる同賞においてメジャーキャリアハイの好成績を収めた大谷への評価が全くないわけではない。

 バーランダーと同じく28試合登板した28歳のサムライは、15勝(9敗)、防御率2.33。さらにリーグトップとなる奪三振率11.87(奪三振数219はリーグ3位)をマークし、メジャー5年目で初めて規定投球回に到達。まさにエースと言える大車輪の活躍を見せた。
  そんな二刀流戦士は、意外にも今季がサイ・ヤング賞で初の得票。合計82ポイント(2位9票、3位7票、4位12票、5位1票)を得たのだが、投票権を持つ記者たちからも賛辞の声が寄せられている。

 エンジェルスの地元紙『Orange County Register』で番記者を務めるジェフ・フレッチャー氏は自身のツイッターに驚きを持って、「ショウヘイ・オオタニはサイ・ヤング賞投票で4位に終わった。そして、彼は自身の上をいった3人全員(バーランダー、ディラン・シーズ、アレク・マノア)からホームランを放っている」と書きこんでいる。

 35本塁打を放った打者としての成績をふまえても「エースで4番」を体現した大谷の凄みを物語る事実と言える。一方で課題を呈する人もいる。米放送局『Bally Sports West』のコメンテーターであるエドワード・エグロス氏は「彼が持っている球は間違いなく他の投手たちと同じぐらいに優れている」としたうえで、こう続けた。

「ショウヘイ・オオタニがサイ・ヤング賞を獲得するには、普通の先発投手と同じだけの投球量をこなさない限り、常に困難が伴うだろう。常に、だ」

 今季にさまざまな話題を提供してくれた「投手・大谷」。はたして、来季にサイ・ヤング賞を手にできるのか。今から彼のパフォーマンスへの興味は尽きない。

構成●THE DIGEST編集部

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