現地11月16日、男子テニス世界王者のカルロス・アルカラス(スペイン)が現在開催中のシーズン最終戦「Nitto ATP ファイナルズ」(11月13日〜20日/イタリア・トリノ/ハードコート)の会場に登場し、年間1位を表彰するトロフィー授与式に出席。また一つ大きな勲章を手にしたことについて喜びをあらわにした。

 今季は3月のマイアミ・オープンと5月のマドリード・オープンのマスターズ2大会を制し、さらには9月の全米オープンで悲願のグランドスラム初優勝を達成した19歳のアルカラス。

 ところが11月初旬のロレックス・パリ・マスターズのシングルス準々決勝で、同じく19歳のホルガー・ルネ(デンマーク/大会時世界ランク18位/現10位)と対戦した際に左脇腹を負傷。全治6週間の診断を受け、初出場となるはずだった今回の最終戦は欠場を余儀なくされた。

 ATPファイナルズが開幕した時点で、最終ランキングで1位になる可能性を持っていたのは、現1位で大会を欠場したアルカラスとラファエル・ナダル(スペイン/2位)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/3位)の3人だった。しかしチチパスの1位奪取は5戦全勝優勝が条件だったため、14日のラウンドロビン初戦でノバク・ジョコビッチ(セルビア/8位)に敗れた時点で消滅。

 そして現地11月15日の第2戦では、ナダルがフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/6位)に敗れてラウンドロビン2連敗を喫し、決勝ラウンド進出を逃す形に。この結果、アルカラスの史上最年少での年間1位が確定した。

「ビッグ4」(フェデラー・ナダル・ジョコビッチ・マリー)以外のプレーヤーが最終ランキングで1位となるのは、2003年のアンディ・ロディック(アメリカ)以来実に19年ぶりのことだ。
  年間1位のトロフィーを受け取ったアルカラスは、その直後に行なったスピーチで感慨深げな様子を見せながら「このような素晴らしい年間1位のトロフィーを掲げることができて本当に感謝している。全てのハードワークが報われた。僕にとって、このトロフィーを掲げることは信じられないことだ」とコメントした。

 一方で左脇腹のケガの状態については「できるだけ早く良くなるように集中している」としつつも、「本当にうまくいっている。この1週間でケガはかなり改善されたと思う」と順調な回復ぶりをアピール。

 スピーチの最後には「新シーズンは準備万端かつ100%の状態で臨むつもりだ。来年もグランドスラム(四大大会)で優勝することを目標にしている。他の大会がどうでもよいというわけではないが、とりわけグランドスラムにフォーカスしようと思う」と来季に向けての抱負も口にした。

 とはいえ、スペインの大手ニュースメディア『Marca』によると、アルカラスは来年1月16日から29日まで行なわれる全豪オープンの開幕まではツアー大会に出場しない意向を示しており、来季から新設される男女混合の国別対抗戦「ユナイテッドカップ」も欠場を表明。代わりにドバイ・アブダビ(22年12月16日〜18日)とオーストラリア・クーヨン(23年1月10日〜12日)で開かれるエキジビジョンマッチ2大会に参加し、「長めにオフシーズンを過ごす」としている。

文●中村光佑

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