2022年のF1最終戦となるアブダビ・グランプリが今週末に開催されるが、それに先駆けてアルファタウリの角田裕毅が意気込みを語っている。

 先週のサンパウロGPでは週末を通してグリップ不足に苦しみ、予選ではインターミディエイトからドライへのタイヤ交換のタイミングの遅れなどもあって久々のQ1敗退。スプリントでは19番手から4つ順位を上げたが、決勝ではペース不足だけでなく、セーフティーカー出動時の“不運”もあって戦わずして最後尾に下げられ、17位(完走した中では最下位)に終わった。
  角田はチームの公式サイトを通して、「サンパウロではグリップがなく、最初から難しい時間を過ごしました。ピットレーン・スタートになったものの、レース前に車のセットアップを完全に変更したことは、少しは助けになりました。ただそれでも、車に完全には満足できませんでした」と失意の週末を振り返り、「最終戦に向けて、車のフィーリングを良くするための解決策を見つけられればと思います」と、アブダビで状況が変わることに期待を寄せている。

 アブダビといえば、昨季は4位入賞という自身最高の結果を残してシーズンを締めることができた。ヴァルテリ・ボッタス(当時メルセデス)ら相手に素晴らしいオーバーテイクを披露し、最終周でシフトチェンジをミスしなければ表彰台も可能だったと悔いを残したほどの好パフォーマンスを発揮した角田だが、今季は状況が違うと指摘する。

「昨年のアブダビGPは、とてもファンタスティックな週末であり、まさに素晴らしいものでした。予選8番手で、決勝はピエール(・ガスリー)を上回る4位でのフィニッシュという、F1での最初の1年を締めくくる素晴らしい結果であり、チームとしてもファンタスティックな結果でした。自分に何ができるかを示し、このシーズンに構築した自信をチームに示すことができたと感じました」

「今回も同じことができればいいのですが、昨季は今季よりも車が良かったこともあって、あまり期待はしていません。それでも、いつも通りのやり方で週末に取り組み、どうなるか見ていきます。ヤス・マリーナ・サーキットは非常にトリッキーで、最終セクターでのタイヤのデグラデーションが問題になる可能性があるため、中間のセットアップにする必要があります。コースの全箇所に合うような、完璧なセットアップは不可能だからです」
  昨季のような華やかな結末は望めないものの、少しでも良い状況でシーズンを締めたいと考えている角田にとって、このアブダビの週末はエモーショナルなものでもある。この2年間、F1ドライバーのチームメイト同士としては珍しいほどの仲の良さを見せたガスリーとの、同じチームで走る最後のレースとなるからだ。アルピーヌに移籍するフランス人ドライバーに対する思いを、角田は以下のように語っている。
 「ピエールがいなくなるのは悲しいです。彼はコースの内外で、本当に良いチームメイトでした。我々はコースを離れても本当の友人であり、プロとしても素晴らしい関係を築きました。特に昨季は全てのレースで、彼から多くのことを学びました。ピエールがいなければ、僕はこれほどの進歩を遂げられなかったでしょう。だから、彼に心から感謝し、この最後のレースウィークエンドを一緒に楽しめればと思います」

 一方、ガスリーも、「もちろん、とてもエモーショナルな週末になるだろう。5年間一緒に過ごしたチームとの、最後のレースになる。それは、我々の関係が単なる協力関係以上のものであることを意味する。全てのエンジニアとメカニック、そしてファクトリーの人々を個人的に知っており、私生活でも一緒の時間を過ごしてきた。ひとつのチームで5年間も過ごすドライバーは多くないと思う。長い歴史の最後のレースになる」と語っている。

「アルファタウリと一緒に、最後にもう一度トップ10に入って、この物語を締めくくりたいと思う」と、ガスリーはラストレースへの意気込みを語ったが、果たして今季初めてとなる角田とのダブルポイントを達成して、この苦しかったシーズンを締めることができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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