今季のアメリカン・リーグMVPを巡って、一部で波紋が広がっている。

 現地時間11月17日、レギュラーシーズンに62本塁打と打ちまくったアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が、キャリア初となるア・リーグMVPを受賞した。一方、二刀流としてシーズンを戦い抜いた大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、2年連続での受賞を逃し、惜しくも2位という結果に終わった。

 投票数がわずかに「2」とジャッジに大差をつけられた大谷。だが、そのパフォーマンスが昨季に続いて歴史的な活躍だったのは間違いない。打者として打率.273、34本塁打、95打点、OPS.875をマークし、投手としても15勝9敗、防御率2.33、219奪三振。加えて、「シーズン30本塁打&2桁勝利」、「投打ダブル規定到達」というメジャー史上初の記録も成し遂げている。

 ゆえにMVP発表から一夜明けてからも、現地では投票結果に対する意見がさまざまに飛び交った。エンジェルス傘下からフリーエージェント(FA)となっているタイ・バトリーは、自身のツイッターで、「彼が勝つのは野球界にとっては良いことではある」とジャッジのMVP受賞を称えながらも、「ショウヘイは奪われてしまったんだ。MVPの意味合いを変えたらどうだろう? GOAT(Greatest of All Time=史上最高の選手)は冷遇されてしまったんだ」と自身の率直な感想を記した。
  大谷の元チームメイトでもあるバトリーはMVP(Most Valuable Player=最も価値のある選手)の定義について、ファンから寄せられたコメントの返信欄でも見解を吐露。チームがプレーオフに進出するか否かは、「選考に関係がない」と主張したうえで、「もっとシンプルにしたらどうか」と選考方法に苦言を投げかけた。

「ジャッジがヤンキースをプレーオフに導いたことがショウヘイの落ちた理由だろ? じゃなかったら誰か理由を説明してほしい。ショウヘイは地球上の誰にもできないことをやっているんだ。他にもっといい仕事ができる『代役』はいない」

「そもそもどうして記者が決めるんだ。このスポーツにおいて最も大事なのはファンだろ? 彼らなしでは成り立たないんだから。僕が言いたいのはもっとシンプルでしたらどうかということだよ」

 ともに傑出した存在感を放ち、MVPの座を巡って歴史的なデッドヒートを繰り広げたジャッジと大谷。長らく論争を巻き起こしていたレースには終止符が打たれたが、決着後もしばらくは反響が収まりそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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