現地時間11月22日に行なわれたロサンゼルス・レイカーズとフェニックス・サンズによる一戦は、サンズが本拠地フットプリント・センターで115−105の勝利を飾った。

 レイカーズはアンソニー・デイビスが37得点、21リバウンド、5スティール、5ブロックのモンスタースタッツを残すも、サンズはデビン・ブッカーとミカル・ブリッジズがともに25得点を奪取。ほかにもドゥエイン・ワシントンJr.が15得点、ディアンドレ・エイトンが14得点、15リバウンド、キャメロン・ペインが11得点、7アシストとバランスの良い攻撃で終盤に突き放した。

 この敗戦により、レイカーズはウエスタン・カンファレンス14位の5勝11敗(勝率31.3%)となり、リーグ唯一のアウェー全敗チームに(0勝6敗)。レブロン・ジェームズが左内転筋の張りのため5試合連続で欠場するなか、デイビスの奮闘も勝利にはつながらなかった。

 また、この試合では終盤に両チームの選手とスタッフが入り乱れる一触即発の場面もあり、話題を集めた。
  試合残り3分55秒、レイカーズのオースティン・リーブスがドライブからゴール下でショットを狙うも、ブッカーのファウルに遭い転倒。空中でボールに向かってショットを防いだ後に、左腕でリーブスの顔面に接触する形となったブッカーは、リーブスを見下ろすかのようにゆっくりと立ち去ると、隣でボールを手にしたエイトンも近づき仁王立ちする格好となった。

 それを見たパトリック・ベバリーは直後、背後から突進してエイトンにぶつかり、コート外へと突き飛ばしてしまったのである。

 結局、この一連のプレーでブッカーにはフレグラントファウル1、ベバリーには一発退場が宣告された。

 サンズのモンティ・ウィリアムズHC(ヘッドコーチ)はベバリーの危険なタックルに対し、「リーグはこういったプレーをもっとよく見る必要があると思う。あまりにも不必要だからだ。実にくだらない。私が思い浮かべた言葉はそれだけだ」と指摘。ブッカーも「パット(ベバリー)はいい加減、背後から攻撃するのを止めるべき。押すなら胸にしろ」とベバリーのプレーを痛烈に批判した。 幸い、試合から一夜明けた時点でエイトンがどこかを負傷した報告はないが、危険なプレーだったことは間違いない。

 試合後、ベバリーはエイトンにタックルした理由を語っている。

「人がコートに倒れていたのに、レフェリーは何か議論を始めることもなく、ゲームをコントロールするかのように切り分けようとしているようだった。だから俺はチームメイトのために立ち上がろうとしたのさ。

 全米中継の試合で起きてしまったことは確かに不運だ。でも俺はどうなろうと、自分のチームメイトを守る。チームのために仲間を守る男なのさ。(レイカーズの)ジャージーを着て、チームへコミットしている。この街にもコミットしている。それが俺のモットーってやつさ」
  レイカーズの選手たちも、そんなベバリーを擁護。当事者のリーブスは「(ブッカーの手が)鼻にぶつかってからは見てなかった。コートに倒れていたからね。でも振り向いたらパットが味方になってくれていた。僕はそれが嬉しくてね。チームの皆が同じことをするさ。彼が倒れていても、僕らは彼のために同じことをする」とコメント。

 さらにデイビスが「俺たちは誰であろうとチームメイトを見下ろすようなことはさせない。それは無礼なことだからだ」と語れば、ダービン・ハムHCも「私は彼に対して怒ってはいない。彼はあそこでチームメイトを守ったんだからね」とベテランの行動に理解を示していた。

 もしこのプレーでエイトンが負傷したとなれば、ベバリーには何かしらの処分が下されるだろう。そうでなくとも、相手からすれば危険かつ不要なプレーであり、怒って当然だ。(※その後、ベバリーに3試合の出場停止処分が科される)

 ただ、コートに倒れ込んだリーブスにとって、ベバリーの行動は頼もしく、今回の騒動はレイカーズが一丸になっている証とポジティブに受け止めていいのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)