日本代表の主軸でNBAブルックリン・ネッツに所属する渡邊雄太は、今季でNBA5シーズン目を迎えた。

 今季はケガで24試合中10試合を欠場しているとはいえ、14試合で平均8.1点、2.9リバウンドにフィールドゴール60.9%、さらにはリーグトップの3ポイント57.1%(平均1.7本成功)をマーク。

 現地時間12月4日に米メディア『Hoops Hype』に公開されたインタビューで、渡邊は高確率の3ポイントについて「クレイジーですね。自分がシュートできるとは知られていましたが、57%ですよ? そんなのあり得ないですよ」とコメント。

 だがネッツでプレーできていること、そして強力なチームメイトへの感謝を口にしていた。

「この数字をずっと保てるとは期待していませんが、自信を持って打ち続けていきます。僕はKD(ケビン・デュラント)、ベン(シモンズ)、カイリー(アービング)がいることでいいシュートを打てています。こうしたすごい選手たちと一緒にプレーしているんです。彼らはいつもダブルチームされるので、僕がいつもオープンになります。それに僕の仕事は、ワイドオープンのショットを決め切ることです」

 渡邊自身も、NBAで出場時間を伸ばして活躍できるかは3ポイントが鍵であることを理解しており、自身のパフォーマンスをこのように話していた。
 「ディフェンス面で、僕はトロント(ラプターズ)では良かったんだと思っています。あそこでミニッツを得ていたのはディフェンスがあったからこそです。ただ、オフェンスが問題で、3ポイントショットはすごく波がありました。

 もし自分が自信と一貫性を持ってシュートできていれば、もっとミニッツをもらえることは分かっていました。僕が今やっているのはまさにそれなんです。今はすごくいいシュートを打てています。けど自分がミニッツをもらってプレーできているのはディフェンスやエナジー、情熱なんだということは忘れていません」

 ハードワークを身上とし、攻守両面でコートを動き回り、チームメイトたちを助ける渡邊は、今季も無保証契約だが、その謙虚な姿勢と一生懸命プレーするスタイルは変わらない。

「未来に何が起こるかなんて分かりません。けど自分の契約がたった1日の保証であろうと複数年契約であろうと、僕のプレーが変わることはありません。僕は常にハイレベルな強度を持ち込んで、一生懸命プレーしていきます。僕はいつだってNBAで最後の日になるかもしれないという気持ちでプレーしています。これは決して当たり前のことではないですし、永遠に続くことでもありません」 そんな渡邊にとって、キャリアのなかで掲げるゴールとはいったい何なのか。

「個人としてのゴールはありませんが、僕はいつもチャンピオンシップを勝ち取りたいんです。このチームにはそのチャンスがあることも分かっています。(開幕から)スロースタートでしたが、ものすごく良くなっています。ケミストリーも向上し、コミュニケーションが良くなっていくことで互いのことを信頼できています。僕はネッツのチャンピオンシップ獲得を助けたいです」
  イーストにはボストン・セルティックス、ミルウォーキー・バックス、クリーブランド・キャバリアーズといった上位チームがおり、フィラデルフィア・セブンティシクサーズやマイアミ・ヒートといった昨季のプレーオフチームも侮れず、今季もタフな覇権争いが予想されている。

 そうした状況で、デュラント、アービング、シモンズのビッグ3を擁するネッツがどこまで勝ち上がることができるのか。渡邊が攻撃でシュートチャンスを着実にモノにし、守備でもマッチアップ相手にダメージを与えることができるなら、その可能性は確実に上がっていくのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)