現地時間12月2日、米メディア『UNINTERRUPTED』の番組『Throwing Bones』がYouTubeに公開され、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンが元同僚のファン・トスカノ・アンダーソン(ロサンゼルス・レイカーズ)、俳優兼モデル、ミュージシャンのローム・フリンとのトークを楽しんでいた。

 同番組内で“NBA歴代トップ5プレーヤー”の話題になり、グリーンはそのリストにレブロン・ジェームズ(レイカーズ)、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、コビー・ブライアント(元レイカーズ)、ステフィン・カリー(ウォリアーズ)、シャキール・オニール(元レイカーズほか)を挙げ、こう話した。

「俺のトップ5はLJ(レブロン)が1位、MJ(ジョーダン)が2位、コーブ(コビー)が3位、ステフが4位で、シャックが5位だ。ブロンは2003年にリーグ入りし、2005年にはNBAのベストプレーヤーになっていたからね。2020年の時点でも、彼は依然としてリーグのベストプレーヤーだった。彼こそが最高の選手だったんだ。ゲームがどうであろうとね」
  史上最強を意味する“G.O.A.T.(Greatest Of All Time)”として毎回名前が出てくるのはジョーダンとレブロン。そのほかにはコビーやカリー、シャックに加え、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)やマジック・ジョンソン(元レイカーズ)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元レイカーズほか)といった選手が挙がるが、近年はジョーダンとレブロンによる一騎打ちという様相となっている。

 5度のシーズンMVPに10度の得点王など、数多くの偉業を成し遂げてきたジョーダンは、ブルズ時代にNBAファイナルへ6度進出していずれも優勝。加えて史上最多となる6度のファイナルMVPを手にしている。

 一方のレブロンは、クリーブランド・キャバリアーズ、マイアミ・ヒート、レイカーズで計10度のファイナル進出を果たし、2012、13年にヒートで、2016年にはキャブズで、2020年にもレイカーズで計4度優勝。いずれもファイナルMVPに輝いた。 ファイナル負けなしのジョーダンに対し、レブロンは優勝回数や、頂上決戦の戦績(4勝6敗)で劣るものの、グリーンはこのように見ていた。

「ブロンがチャンピオンシップ、あるいはファイナルへ導いたチームを見てくれ。MJは歴代最高と言えるチームを倒していない。彼は毎年、偉大なチーム相手に駆け上がったわけじゃないんだ」

 レブロンは2007年にサンアントニオ・スパーズの前にスウィープでの敗北を喫したとはいえ、キャブズを予想外のファイナルへと導いた。ヒート時代はドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュとビッグ3を形成し、2011年から4シーズン連続で頂上決戦に進出。2015〜18年にかけては、キャブズでカイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)、ケビン・ラブとともにイースタン・カンファレンスを制した。

 グリーンとしては、ウォリアーズがリーグ史上最高となる73勝9敗(勝率89.0%)をマークして臨んだ2016年のファイナルで、レブロン率いるキャブズが1勝3敗から3連勝で逆転優勝を飾ったことも強烈な印象を残しているのだろう。
  もっとも、ジョーダン率いるブルズが対峙した相手チームが、いずれもベストチームではなかったわけではない。1990年代前期の3連覇では、1991年がウエスタン・カンファレンス3位のレイカーズ(58勝24敗/勝率70.7%)、1992年がウエストトップのポートランド・トレイルブレイザーズ(57勝25敗/勝率69.5%)、1993年はウエスト首位かつリーグトップのフェニックス・サンズ(62勝20敗/勝率75.6%)を破って頂点に立った。

 1990年代後期を見ても、1996年はウエスト1位のシアトル・スーパーソニックス(64勝18敗/勝率78.0%)、1997年もウエスト1位のユタ・ジャズ(64勝18敗/勝率78.0%)、さらに1998年のジャズはブルズと並んでリーグトップタイの62勝20敗(勝率75.6%)を記録していた。

 だがグリーンは「ブロンが持つスキルセットを見てくれ。これまで彼がコートでやっていることをこなしてきた選手は皆無だ」と口にし、さらには「ジョーダンはブロンのようなパスは絶対できなかっただろ」と持論を展開した。 そして2011〜18年にかけて8シーズン連続でファイナルへ駆け上がったレブロンに対し、ジョーダンは1993年に電撃引退し、1995年の復帰まで空白期間があったことを指摘していた。

「ブロンは何年も何年もファイナルへ行った。8年連続だ。MJは一休みしていたけど、ブロンはそうじゃない。彼が何をしてきたかって? 何度もファイナルという大舞台に立ってきた。だからこそ、俺の中ではブロンがMJの上にいるのさ」
  今季でキャリア20年目を迎えたレブロンは、今月30日に38歳を迎える大ベテラン。だが平均35.4分、26.1点、8.6リバウンド、6.6アシスト、1.2スティールと、依然として一線級で活躍を続けているのだから恐れ入る。

 ジョーダンとレブロンによるベストプレーヤー論争は、レブロンが引退しても、永遠に続くテーマになるだろう。それでも、グリーンのように、ハイレベルなプレーを何年も披露している点を買って、レブロンをジョーダンの上に順位付けする人もいるのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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