角田裕毅、ガスリーのSNS投稿で関係性に再脚光! 新たな相棒デ・フリースも「絆を深めている」一方でトスト代表が期待するのは?
F1での3年目を迎えるアルファタウリの角田裕毅も同様で、現在は長いシーズンに耐え得る体力と筋力を身につけるためのトレーニングに励んでいるようだが、今月12日にはUAEドバイに滞在し、そこでのジムで、昨季までのチームメイトであるピエール・ガスリー(アルピーヌ)と偶然にも再会したことが、ガスリーのSNSで明らかにされている。
仲良く収まった2ショットの写真とともに、「ビックリ、ビックリ! 一流シェフにして、プロの歌手にして、将来のレストラン・オーナーにして、最大の大食漢にして、F1ドライバーでもあるユウキと今日、ジムでばったり出会った」との投稿。これに対し、角田がすかさず「最も上手なフランス語の使い手でもある」と書き込むなど、相変わらずの関係の良さを窺わせた。
【動画】いったいなぜ? 日本GPでコース上にあった回収車を回避したガスリーの走行シーン アメリカのスポーツ専門サイト『ESSENTIALLY SPORTS』は、「冷酷な個人主義が蔓延っているこの競技で、健全な関係を維持しているドライバーはほんのひと握りだが、そのような関係の代表的な例が、ガスリーと角田だ。2人はチームメイトとしては別れを告げたかもしれないが、それで友情が終わるわけではない。実際、フランス人ドライバーの最近のSNSでの投稿が、我々全員に希望を与えてくれるはずだ」と綴り、またこの投稿に対するファンの様々な反応を紹介している。
ちなみに、ガスリーは新シーズンの角田や古巣アルファタウリについて、ドイツの自動車専門誌『Auto Motor und Sport』で「ユウキのF1での最初のシーズン、彼が昨季のようなパフォーマンスを発揮していれば、我々は間違いなくチャンピオンシップで5位になっていた。だからこそ、僕はアルファタウリに可能性を見出している。人材やシステムが整っているチームにとって、予算や風洞実験に関する規定の変更は、中団争いを展開する上で助けとなるはずだ。決して、下位を戦うようなチームではない」とポジティブに展望する。
このように好関係を維持しているガスリーに対し、今季よりアルファタウリの一員となるニック・デ・フリースが角田といかなる関係を築くことになるかが気になるところだが、F1ポッドキャスト『Beyond The Grid』に出演した27歳のオランダ人ルーキーは、「我々はすでに、繋がりを持っています。2年前、我々はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と一緒にオーストリアを旅行した」と、日本人ドライバーとはすでに「絆を深めている」ことを明かし、新たなチームメイトへの印象を語った。
「ユウキがF2にいた時、僕は彼の大ファンのひとりだった。誰から見ても、彼は愉快な若者であり、率直に自分の意見を言うから、見ていて楽しい。ユウキには才能があり、非常に速い。彼とは楽しい時間を過ごせるだろうし、一緒にやれるのが楽しみだ。僕より背の低いチームメイトを持つのは初めてだが、靴のサイズは同じだ(笑)」
このように日蘭コンビについても、その関係はフレンドリーなものであり、現時点では全く問題はなさそうだが、F1では先輩となる年下の角田と、レースキャリアや実績では上回る年長のF1ルーキーのどちらがリーダーになるかは、以前から話題となっている。そして、アルファタウリのフランツ・トスト代表は、シーズン中にリーダーが現われなければ、このイタリア・ファエンツァのチームが危機に陥ると、オランダのF1専門サイト『GPFANS』を通して警告した。
もっとも、彼が言わんとしているのは、「アルファタウリが昨季のようにパフォーマンスに欠ける車を製造した場合、どちらのドライバーも前に出てリーダーシップを発揮するのは難しいだろう」ということで、若いドライバーとルーキーにとっては、まず「車がどれだけ優れているかが重要だ」(トスト代表)。
その上で、「車がうまく機能すれば、ユウキはそれを正しい方法でセットアップするのに十分な経験を積んでおり、それはニックも同様だろう」と彼はドライバーに信頼を寄せ、「ドライバーのフィードバックは非常に重要であり、エンジニアが車のパフォーマンスを改善するためにどの方向に進むべきかを見つけることは非常に重要である。機能しない場合、経験の浅いドライバーで未知の車を開発することはできず、大きな問題になる」と指摘している。
いかにデ・フリースが有能とはいえ、F1に慣れるにはある程度の時間が必要と思われるだけに、その間、角田は新車「AT04」の開発において重要な役割を担うことになるだろう。そこでリーダーとしての役割を果たし、自身やチームの飛躍に繋げられるか、期待を持って注目したい。
構成●THE DIGEST編集部
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