「2、3年で世界最高の選手になる」名手シャックがモラントの実力に太鼓判!「コビーやウェイドと同じ“特別なもの”がある」<DUNKSHOOT>
NBAレジェンドで現在はアナリストを務めるシャキール・オニール(シャック)は、進境著しいプレーメーカーに、現役時代に共闘した偉大なスーパースターたちと同等のポテンシャルがあると太鼓判を押している。
昨季7年ぶりのカンファレンス準決勝まで駒を進めたグリズリーズは、今季も昨年12月に入って7連勝と調子を上げ、現地時間12月29日のトロント・ラプターズ戦からは破竹の10連勝。イーストのボストン・セルティックス、同カンファレンスのナゲッツとリーグ最高勝率を争う戦いぶりを見せている。
グリズリーズではデズモンド・ベイン(24歳)が平均21.7点、ジャレン・ジャクソンJr.(23歳)が平均16.6点、ディロン・ブルックス(26歳)が平均16.5点と20代前半から中盤の選手が主軸を担うなか、その先頭に立つのが23歳のモラントだ。4年目の今季は36試合に出場してリーグ10位の平均27.5点、5.7リバウンド、7.9アシストを記録している。
しかし、今季のNBAはルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス/平均33.8点)、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/平均33.4点)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス/平均31.1点)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/平均31.0点)といった選手がハイアベレージを叩き出しており、モラントがシーズンMVP候補として見られることは少ない。
そんな状況に、現役時代は怪物センターとして名を馳せたシャックは疑問を感じているようだ。
「俺はイラついている。専門家がMVPに関して議論している時、ジャ・モラントの名前が十分に触れられていない。彼は完璧にプレーすることができる。モラントは俺のお気に入りだ。新時代のアレン・アイバーソンだと言っていい。彼は今はまだ、世界最高の選手じゃないが、2、3年で世界最高の選手になるだろう。
(リーグの)ベテランの選手たちに、自分の台頭を知らせている。危険を顧みない奔放なプレーもするし、トラッシュトークも仕掛ける。3ポイントを打つこともでき、ファンにショーを披露できる」
リーグ優勝4回、ファイナルMVPも3回受賞したシャックは、オーランド・マジック時代にはアンファニー“ペニー”ハーダウェイ、ロサンゼルス・レイカーズ時代にはコビー・ブライアント、マイアミ・ヒート時代にはドゥエイン・ウェイド、クリーブランド・キャバリアーズ時代にはレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)といったスーパースターと共闘した経歴を持つ。
その目線からも、モラントの無限の可能性について触れている。
「俺は、ほかの選手とは決定的に違うファクターを持った3人の素晴らしいガードとプレーすることができた。1人目がペニー。彼は1年目から完成度が高かった。コビーは『俺がコート上でベストプレーヤーだ。誰が相手だろうと構わない』という雰囲気を醸し出していた。そして、マイアミで一緒にプレーしたDウェイドだ。モラントには彼らと同じ“特別なもの”がある。自分がコート上でベストプレーヤーであること、自分が素晴らしい選手だとすでに知っているんだ」
モラントは2021年、自身をNBAで「トップ5のポイントガード」と豪語して話題を呼んだ。グリズリーズのスピードスターは、今後どこまで成長するのか楽しみだ。
構成●ダンクシュート編集部