3月に開幕する2023年F1世界選手権。23戦で行なわれる世界最高峰のレースにおける興味は多様だが、チーム内におけるドライバー間の対決もそのひとつである。

 チームメイトであると同時に、最も身近なライバルとの戦いの結果は、各ドライバーにとって重要なものであり、それが評価の基準となることもある。そんなチーム内バトルは今季も熾烈なものとなると思われるが、英国のF1専門サイト『planetf1』は全10チームの結果を以下の通りに予想している。

【動画】急遽F1デビューで9位フィニッシュ! 大健闘のデ・フリースの走りをチェック◇レッドブル
勝)マックス・フェルスタッペン 敗)セルジオ・ペレス
◇フェラーリ
勝)シャルル・ルクレール 敗)カルロス・サインツ
◇メルセデス
勝)ジョージ・ラッセル 敗)ルイス・ハミルトン
◇アルピーヌ
勝)エステバン・オコン 敗)ピエール・ガスリー
◇マクラーレン
勝)ランド・ノリス 敗)オスカー・ピアストリ
◇アルファロメオ
勝)ヴァルテリ・ボッタス 敗)ジョウ・グァンユ
◇アストンマーティン
勝)フェルナンド・アロンソ 敗)ランス・ストロール
◇ハース
勝)ニコ・ヒュルケンベルク 敗)ケビン・マグヌッセン
◇アルファタウリ
勝)ニック・デ・フリース 敗)角田裕毅
◇ウィリアムズ
勝)アレクサンダー・アルボン 敗)ローガン・サージェント

 多くは納得のいく予想だと言えるかもしれないが、意見が分かれそうなものとして、メルセデスについて同メディアは、新車「W14」が昨季と違って優勝争いを展開できる性能を有していれば、ハミルトンが復活して若きチームメイトを打ち破る可能性は十分にあるが、もしレッドブルに大きく劣るものだった場合、大きくモチベーションを落としてラッセルの後塵を拝し、あるいは今季がF1でのラストシーズンになるかもしれないと見ている。

 オールフレンチの体制となったアルピーヌでは、幼馴染ながらも遺恨を残す2人の才能溢れたドライバーの対決が注目されるが、同メディアは「実力は互角だが、オコンは新加入のガスリーに対し、エンストン(チームの本拠地)での3年間の経験を見せつけなければならない」と、在籍年数の差で勝敗を予想。対してベテラン体制となったハースについては、「わずかな差」で“新加入”のヒュルケンベルクに軍配を上げた。
  そして、F1での3シーズン目を迎える角田と、F1でのフル参戦は1年目ながらも、レースキャリアは長く、各カテゴリーでの実績も十分なデ・フリースのラインナップとなったアルファタウリのチーム内対決を、「昨季のモンツァでのデ・フリース(虫垂炎で欠場したアルボンに代わってウィリアムズで出走して9位入賞)は、2年目の角田より落ち着きを保っているように見えた。彼は角田の挑戦を終わらせるとともに、同胞フェルスタッペンの将来のチームメイトとしてアピールするだろう」と予想している。
  年上のルーキーに敗れ、目標としているレッドブル昇格でも先を越されるという厳しい予想を示されてしまった角田だが、同メディアは「角田がその潜在能力である閃きを常に発揮できるようにするなら、それは今季だ」とも指摘しており、多くのメディア同様に彼の天性の力を認めているのも事実である。

 手ごわいルーキーに対してF1での2年間のキャリアを見せつけることが求められる日本人ドライバー。今年の5月で23歳になる彼には、英国の日刊紙『Mirror』も「F1で長期的に活躍するためには、結果を改善し、気性を抑えなければならない」と、課題を提示している。

 同メディアは角田だけでなく、アルファタウリも今、F1における存続の岐路に立たされているとして、昨季のような成績を続けた場合、レッドブルのヘルムート・マルコ顧問が姉妹チームの売却を検討する可能性もあると報道、「ドライバーもチームも、何かを証明する必要がある」と指摘したが、角田はさらに成長した姿を披露し、様々な不安や疑念を払拭することができるか!?

構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】「本当? 信じられない」本人もよもやの総合V決定! 波乱の日本GP制したフェルスタッペン、2年連続のワールドチャンピオンに

【関連記事】角田裕毅が「冗談抜きで」語った「日本のおすすめ」は? まさかの珍回答にエンジニアも“笑撃”【F1日本GP】

【関連記事】波乱の日本GPで作業車と追突しかけたガスリーが「死ぬところだった」と憤怒! 米識者も「実に許しがたい」と嘆き【F1】