フィギュアスケートの世界ジュニア選手権(カナダ・カルガリー)の男子フリーが現地4日に行なわれ、17歳の三浦佳生が初優勝を決めた。同大会は初制覇で、2月の四大陸選手権に続き国際大会二冠を達成した。

 ショート首位で迎えた三浦は、冒頭トリプルアクセルを含んだ3つのコンビネーションジャンプを着氷すると、2本目は4回転トウループに挑戦。着地をなんとか踏ん張ると、続く4回転サルコウは切れ味鋭い回転で成功した。

「後半の4-3は降りられて良かった」と語ったように、後半の4回転トウループ+3回転トウループで大きく加点。ワンランク上のシニアで戦ってきた貫録ある演技で他を圧倒し、得点は合計264.74点。2位に44.06点差をつける完勝で、得点後は明るい表情でピースサインも出た。

 今季はシニアの舞台で戦ってきた三浦。「ショートで課題が違ったり、フリーも30秒短いので」と語り、演技の制限が多いカテゴリーに「ジュニアは嫌いです」とお茶目に語るほど、プログラム作りに苦労した。だが、四大陸選手権を制したことで自信をつけ、シニア王者として臨んだ今大会は「自分に集中して、しっかりできた」と振り返り、来シーズンへの手応えを口にした。

 日本男子の世界ジュニア優勝は6人目で、過去には高橋大輔(2002年)、羽生結弦(2010年)、宇野昌磨(2015年)と、今日まで日本男子フィギュアを引っ張ってきた五輪メダリストたちが名を連ねる。「たくさんの結果を残してきた選手が通ってきた道に自分も名を残せて嬉しい」と喜ぶが、「ここがゴールではない。来年の世界選手権に出たいし、自分の演技のレベルアップをしたい」と、さらなる向上を誓った。
  日本の17歳の優勝は海外メディアも注目している。米国の名物フィギュアスケート記者ジャッキー・ウォン氏は三浦の演技構成のレベルに驚愕。圧倒的な結果に「こんなに違いが出るなんて」とツイッターに投稿している。

 同じくフィギュアスケート記者で、オリンピックも複数取材している敏腕ジャーナリストのジャック・ギャラガー氏は「カオ・ミウラは3つの4回転ジャンプ、6つの3回転ジャンプ、そして猛烈なスピードでパワフルなフリースケーティングを披露した」と綴り、「女子シングルのマオ・シマダの金メダルとアミ・ナカイの銅メダルに続き、日本は6個のメダルのうち4つを獲得した」と、日本フィギュアの大躍進に注目していた。

 フィギュアスケート専門メディア『Golden Skate』は「ミウラは華麗で情熱的なパフォーマンスで『美女と野獣』を披露した」と称賛。「3ループでのステップアウトが唯一のエラーだったが、2023年の四大陸チャンピオンは2位に44ポイント以上つける高い得点だった」と、三浦の圧勝劇を伝えている。

 シニア参戦1年目ながら、上位6人しか進出できないグランプリファイナルの舞台に立つなど、大きな飛躍を遂げた三浦。来季は男子フィギュアの中心選手として、大きな期待がかかる。

構成●THE DIGEST編集部

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