現地時間3月11日(日本時間12日、日付は以下同)、チェイス・センターでミルウォーキー・バックスとゴールデンステイト・ウォリアーズによる過去2シーズンのチャンピオン同士の対決が実現した。

 バックスはヤニス・アデトクンボをケガで欠くなか、ドリュー・ホリデーやクリス・ミドルトン、ブルック・ロペスらが奮戦。第4クォーター残り2分で8点のリードを手にしていた。

 だが、そこからウォリアーズが反撃。ステフィン・カリーが2本の長距離砲とレイアップを決め、残り45.1秒で108−108のタイスコアに持ち込む。

 直後にバックスはホリデーがディープスリーをねじ込んで一歩抜け出すも、ウォリアーズは負けじとカリーが残り19.0秒に3ポイントをヒット。同点の場面で、バックスは最後のオフェンスをホリデーに託した。
 「僕としてはいい感じだった。ステフはステフ。彼はショットを決めてくる。ビッグプレーも決めてくるんだ。でも、レギュレーション最後の時点で、僕らにはまだ勝つチャンスがあった。だけど僕が愚かになってしまった。ゲームプランは上手くいったと思うけど、もう少し遂行する必要があった」

 試合後にホリデーがそう明かしたように、バックスは第4クォーター最後の場面でホリデーがリング下へアタックしたが、カリーがクリーンブロックを決め、勝負は延長へもつれ込んだ。

 オーバータイムではカリーが1人で9得点を叩き出し、最終スコア125−116でウォリアーズが勝利。

 3連敗から脱出したウォリアーズは、第4クォーターと延長で計22得点と爆発したカリーがゲームハイの36得点に6リバウンド、4アシスト、2スティール、1ブロックをマーク。さらにクレイ・トンプソンが22得点、ドンテ・ディヴィンチェンゾが20得点、10リバウンド、2スティール、ジャマイケル・グリーンが18得点、6リバウンド、ジョーダン・プールが13得点、4アシスト、ケボン・ルーニーが15リバウンド、4アシスト、5スティール、ドレイモンド・グリーンが13リバウンド、9アシストを記録し勝利に貢献した。
  第4クォーター終盤から得点を量産したカリーは「勝負所でいくつかビッグショットが決まると、反対側(ディフェンス)でもプレーメークできるポジションが見つかるものなんだ。あれがみんなの自信を高めることになった。僕としても、今夜決めたどんなショットよりも、あのブロックのことを光栄に思うよ」と、レギュレーション最後のポゼッションで炸裂させたブロックについて言及。

 この勝利にスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)も「とても良かった。我々はどの時間帯でも競い合ったと思う。そして我々はほとんどの時間帯で、堅実なプレーを見せていたと思う」と選手たちを労った。
  これでウォリアーズはホーム7連勝とし、今季は本拠地で28勝7敗という好成績を残している。ウエスタン・カンファレンス6位の35勝33敗(勝率51.5%)としたチームは、13日にもホームでフェニックス・サンズ戦が組まれているが、プレーオフへ向けて重要となるのが、15日から始まるアウェー5連戦だ。

 今季のウォリアーズはアウェーに滅法弱く、敵地での成績は7勝26敗、現在8連敗中と大きく負け越している。連覇を狙う王者としては、なんとかしてこの遠征で苦手を克服したいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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