2023年F1開幕戦のバーレーン・グランプリでは惜しくも入賞にあと一歩届かない11位に終わったアルファタウリの角田裕毅だが、戦闘力が劣ると見られていた「AT04」を駆っての予選Q1突破(14番手)や決勝での奮闘ぶりは、各国メディアから軒並み高評価を得ている。

【動画】角田裕毅、冷静なライン取りで鮮やかなオーバーテイク! バーレーンGPのハイライトをチェック 車から十二分に力を引き出すとともに、安定したドライビングを見せてルーキーのニック・デ・フリースを上回った角田からは、成長ぶりや貫禄も感じられたものだが、F1での3年目という勝負のシーズンを迎えるにあたって、彼は十分な準備をしてきており、そのひとつとしてフィジオセラピストのマイケル・イタリアーノをつけたことが挙げられる。

 昨季までダニエル・リカルドのF1パフォーマンス・コーチを務めたイタリアーノとは、オフ中もUAEのドバイでトレーニングに励んだことを自身のSNSで明かしていた角田だが、この新たなパートナーシップについて、ポッドキャストの『F1 Nation』でその効果や印象を語った。

「彼はダニエルと2018年から行動を共にしており、その経験は僕にとっても素晴らしいものです。マイケルを通して、ダニエルがレースの時、あるいはそうでない時にどのようなことをしていたかを学びました。それは、大いに僕の役に立っています」

「マイケルとの関係はとてもうまくいっており、それは予想外のものでした。とても良い関係であり、僕らはいつも楽しみ、笑いが絶えません。前のトレーナーの時も同様でしたが、その時とは笑いの種類が違っています。とても良い状態です」

 新たなトレーナーとの良い関係を構築して臨んだバーレーンGPについても、彼はポジティブな印象を抱いており、「僕自身のパフォーマンスには満足しており、フリー走行以降、一貫して良いドライビングができました。終盤は(ウィリアムズのアレクサンダー・アルボン)に、ぎりぎりまで近づき、ポイント獲得も間近でした」と振り返ったが、当然ながら目標を果たせなかった悔しさも隠していない。

「アレックス(アルボン)とは仲が良いですが、フィニッシュラインを通過した後、文字通り狂ったように彼をオーバーテイクしたかったです。なぜなら、彼はいつもメインストレートで僕を引き離していたからです。これは、アルファタウリとウィリアムズの車の主な違いでした。最終的にアレックスはとても良い仕事をしたと思うし、彼とのバトルは本当に楽しかったですが、接近していただけに、とても悔しかったです」
  先日は、英国のF1専門サイト『PLANETF1.com』で「ウィリアムズの後ろで立ち往生し、最終的にポイントを逃すのはとてももどかしいです」と本音を吐露し、「自分たちが望んでいたペースにはまだほど遠かったです。基本的に他車の後ろを走ると、スリップしてタイヤがオーバーヒートするので、全体的にもっとグリップが必要です」とAT04の問題を指摘し、早期でのアップデートをチームに要求している。
  ちなみに彼は『PLANETF1.com』から、“エンターテイナー”としての見地から「2023年のグリッド上で面白いドライバー5人」に、ヴァルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ランド・ノリス(マクラーレン)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とともに選定された。

 そのキャラクターや1年目(2021年)に“猛威を振るった”無線での罵声などがその理由で、「現在も、ルーキー時代と同じくらい強い個性を持っている。チームメイトや、レッドブル・ファミリーの他のドライバーたちとも強い信頼関係を築いている角田は、パドックで歓迎される存在だ」と綴られたが、ドライバーとしての能力については「より成熟している」とポジティブに評されている。

 車の改善は全ての前提条件となるが、その上で角田が3年目の経験、トレーナー効果などをフルに発揮して、サーキットに驚きを提供し続けられるか。今週末のサウジアラビアGPを含め、非常に興味深いところだ。

構成●THE DIGEST編集部
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