メジャー初登板は、ほろ苦いものとなった。

 今シーズンからオークランド・アスレティックスに新加入した藤浪晋太郎が現地4月1日、ロサンゼルス・エンジェルス戦に先発登板。本拠地のマウンドに上がった藤浪は2回1/3、55球を投げて被安打5、自責点8、3四球、4奪三振で降板。チームも1対13で大敗し、メジャーデビュー戦は敗戦投手となった。

 藤浪は2回までランナーを1人も許さず、4個の三振を奪う完璧な立ち上がりだった。しかし、3回に先頭打者のルイス・レンヒーフォに四球を与えると歯止めがきかず、打者9人の猛攻を浴び、一挙6失点。1死一、三塁と走者を残したところで藤浪はマウンドを降りた。

 救援陣も火が付いたエンジェルス打線の勢いを止められず、アスレティックスはこの回だけで大量11失点。試合序盤で勝負は決まってしまい、6回と7回にも追加点を許したアスレティックスは1対13で完敗した。

 アスレティックスファンはもちろん、藤浪がマウンドに立つのを楽しみにしていたのは、この人ほど熱望していた人はいなかったのではないだろう。母親・明美さんが試合を中継した米放送局『NBC Sports California』のカメラに抜かれ、テロップで紹介されていたのだ。息子のマウンド姿を心配そうに手で拝んで見守る姿に実況も思わず反応していた。
  他にも、米メディア『NBC Sports Bay Area』も「シンタロウ・フジナミの母親が息子のMLB初先発を心温まる場面で見守った」と報じた。記事によると、「多くのアスレティックスファンがフジの登板を心待ちにしていたが、彼の母親以上に心待ちにしていた人はいなかったようだ」と説明した。

 続けて、「母親は息子が2イニングを投げてMLBでのキャリアをスタートさせたのを見守った。フジナミは最初の2イニングでエンジェルスのスーパースター、マイク・トラウトを含む4人の打者を完封した」と完璧な立ち上がりの投球を振り返っている。トラウトを152キロのスプリットで空振り三振に仕留めた場面は、拍手で息子を称える明美さんの姿が再び中継カメラに抜かれていた。

 記事の最後は「フジナミが初先発で味わった魔法のような瞬間は、3回表にエンジェルスの攻撃が爆発して11失点となり、すぐに消えてしまった」と苦いデビュー戦になったと言及している。

 メジャー初陣の防御率は30.86と厳しい船出となった藤浪。これを糧に、剛腕は次戦の登板までに立て直すことはできるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】無念の“炎上降板”も「悪いことばかりではなかった」。強打者の餌食になった藤浪晋太郎を米メディアはどう見た?

【関連記事】メジャーの洗礼! 藤浪晋太郎は大谷翔平にあわや本塁打の弾丸適時打を浴びるなど8失点“炎上”で無念の3回降板

【関連記事】藤浪晋太郎の159キロを打ち砕いた大谷翔平。“世界No1.”の貫禄を見せたヒットはメジャー11球場で本塁打だった!?