「魅惑的なドリブル」「静かな夜」三笘薫、マンU撃破の一戦で多くの見せ場を創出も現地メディアの評価は二分…
【動画】三笘薫とワン=ビサカの激しいバトルに注目! PK戦決着となったFAカップ準決勝から11日後の再戦、序盤から互いにチャンスを迎えながらも、詰めの甘さや両GKの好守によってなかなかゴールは生まれないまま、試合は終盤に突入し、勝点1を分け合うかと思われた後半アディショナルタイム、CKでルーク・ショーのハンドによりブライトンがPKを獲得。これをアレクシス・マク・アリステルが確実に決め、本拠地アメックス・スタジアムを大いに沸かせた。
貴重な勝点3を獲得した一戦、三笘薫は定位置の左ウインガーとして、多くのプレーに関与。開始3分で自らのパスカットから決定機を迎え、以降も良い形でボールを受け、ドリブル、ラストパス、フィニッシュと多くの見せ場を創ったが、これらがゴールに結びつかなかったのは、少し不満の残るところか。注目されたアーロン・ワン=ビサカとの再戦では、今回もタイトなマークに苦しんだものの、プレーに変化をつけるなど、前回の対戦の経験を活かしていることが窺えた。
スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は、「三笘は今夜、マンU陣内のペナルティエリア内で15回のタッチ数を記録。これは、プレミアリーグの試合におけるブライトンの選手としては、2021年1月のフルアム戦でのレアンドロ・トロサール(現アーセナル)と並んで最多の数字である」と紹介している。
また、同メディアでの10点満点の採点では、「マン・オブ・ザ・マッチ」に選定したモイセス・カイセドら同様、チーム最高の「8」を「トリッキーな三笘」(同メディア)に与えた。一方、英国公共放送『BBC』の視聴者による採点では「7.25」だったが、こちらはチームで10番目の評価に止まった。
日刊紙『The Guardian』は、三笘のプレーを「魅惑的なドリブルとシュート」「ボックス内でのワン=ビサカに対するチャレンジも素晴らしかった」「2人の決闘は前半も後半も、バチバチ音を立てながら続いた」と報道。何度か彼が倒された場面について「ブライトン側はアンドレ・マリナー主審がPKを与えないことを特に不満を感じており、感情はずっと高まっていた。マリナーの判断は正しかったが、三笘は何度か大声を上げた」と綴っている。
スポーツ専門サイト『VAVEL』の英国版は、採点では及第点の「6」とし、寸評では「恐るべきワン=ビサカに立ち向かった三笘にとって、彼のスタンダードを考えれば“静かな夜”だった。しかし、ウインガーはマンUの守備をこじ開けるために仕掛けるのを止めようとしなかった」と評した。
データ専門サイト『SQUAWKA』はチーム3番目タイの「7」という比較的高い採点を三笘に与えたものの、寸評では「前節のウォルバーハンプトン戦で35分間の“カメオ出演”を果たした後、スタメンに復帰。 序盤で彼のシュートが相手GKダビド・デ・ヘアの顔面をヒットし、このスペイン人が治療を必要として試合が中断を余儀なくされた時に、三笘はチャンスを浪費した」と“逸機”を指摘している。
サッカー専門サイト『90min』も、「ワン=ビサカとのランニング・バトルは、今回も見ていて楽しいものだった。最初の5分間で、三笘はゴールを決められていたかもしれない。結局最後まで、アシストやゴールを記録することができなかった」と、最後の部分での物足りなさを強調し、こちらの採点は「6」止まりとなった。
続いてブライトンの地元メディアでは、『Sussex Express』の採点は「7」(これでもチーム最低タイ……)で、「開始5分でゴールチャンスを迎えた。完全に抜け出し、強烈なシュートがデ・ヘアの顔面を直撃。常に左サイドを危険に晒したものの、最後のプレーは彼自身を失望させた」と、やはりこちらも良い点と悪い点の両方を挙げている。
一方の『Sussex Live』は、「序盤に相手のショートパスをカットして絶好のチャンスを迎えたが、至近距離からのシュートはデ・ヘアの“ヘディング”に阻まれた。毅然として、ワン=ビサカとの再戦に臨んだが、今回も優位に立つことはできなかった。それでも、三笘は挑戦を止めることはなかった」と、こちらもネガティブな点への言及が多くなったが、採点は「7」と高めだった。
最後に、ブライトンのクラブ専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』は、まず序盤の得点機について「日本の新幹線は、マークされていないフリオ・エンシソにパスを出せたかもしれない。珍しいことに、三笘の決定は彼自身を失望させた」と指摘。続けて、「以降、三笘はワン=ビサカに苦しめられた。ウェンブリーで三笘に対して素晴らしい仕事をした元クリスタル・パレスの選手は今季、他のどのSBよりも優れており、今回もそれは継続された」と綴っている。
構成●THE DIGEST編集部
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