現地時間5月14日に行なわれたリーグアン第35節で、4位モナコと5位リールが対決し、スコアレスドローに終わっている。

 互いに決め手に欠けて勝点1を分け合った勝点5差のライバルの直接対決で、南野拓実は2試合連続での先発出場を果たし、74分に交代でベンチに退くまでに、積極的にゴールを狙って序盤に強引にフィニッシュまで持ち込んだ他、73分にはオフサイドで無効となったものの、アクセル・ディサシからのスルーパスで抜け出してゴールネットを揺らす惜しい場面も見られた。

【動画】南野が先発出場したリール戦ハイライト クラブの公式サイトは、「南野がヒーローになるまであと少し」と見出しを立て、「赤と白のチームはボールをキープし、南野によってこの状況を崩すことも可能だと信じていたが、彼はオフサイドポジションにいたとして、ゴールは論理的に拒絶された」と綴った他、SNSでもこの73分の場面を「なんというタキのチャンス! 日本人選手はゴールを決めたが、オフサイドで認められず。残念だ……」と伝え、交代の際には「努力を惜しまなかった」とその労をねぎらった。

 スポーツ紙『L’EQUIPE』は、「日本人選手はデュエルで苦戦し、多くのボールを失った。彼はまた、試合開始時にシュートをクロスさせすぎて枠を外した」とネガティブに評価。そして、「(ウィサム・ベン・ヤーデル、ブレール・エムボロら主力の復帰のため)シーズン終盤にはわずかな出場時間を得られるだけとなるだろう。今後のリヨン戦(36節)とレンヌ戦(37節)でイレブンに入るとすれば、それは大きな驚きとなるだろう」と厳しい展望を示している。

 ニースの日刊紙『nice-matin』は10点満点の採点で、他の多くの攻撃選手同様に「4」止まりとなったが、寸評では「彼は(リールのCB)アレシャンドロを悩ませ続けた。彼にプレッシャーをかけ続け、攻撃参加も阻止。しかし、日本人選手は16分のシュート場面ではゴールを横切るシュートで枠を外した。もう少し効率的な動きを見せるか、あるいはパスを出せば、明らかに得点に繋げられた可能性もある。また73分には、相手GKリュカ・シュバリエを陥れたが、オフサイドフラッグが上がった」と、良い点も挙げている。
  モナコの総合メディア『monaco life.net』は、この試合でのモナコの攻撃を「切れ味がなかった」と厳しく評価した後で、南野については「おそらくはモナコで最も危険な選手だった」とポジティブに言及しているが、一方でサッカー専門サイト『Made in FOOT』は平均採点「4.77」とチーム全体を厳しく評価する中で、南野に対してもチーム最低タイとなる「3.5」を与えた。
  最後に、モナコのクラブ専門サイト『LA DIAGONALE』は、「前節アンジェ戦では興味深く、ポジティブな印象を与えたが、今回のリール戦では勢いは消えた。日本人選手は輝きを放つことはなかった。ボールのないところでもプレッシングをかけ続けるなど、明らかにハードワークを見せたが、ボールを持った際のプレーは不正確で、自分自身も、チームメイトも、目立たせることはできなかった」と、こちらも背番号18に対しては総じて厳しい見方を示している。

構成●THE DIGEST編集部
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