ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が現地5月21日、本拠地エンジェル・スタジアムでのミネソタ・ツインズ戦に3番・投手兼指名打者の“リアル二刀流”で先発出場。投手では6回99球を投げ、被安打2、9奪三振、1失点と好投を見せたが、勝敗はつかず。打者では3打数1安打1四球(申告敬遠)と結果を残した。試合は4対2でエンジェルスが勝利を収めている。
  投手・大谷は2回までをノーヒットに抑えるも、いずれも先頭打者に四球を与えるやや不安定な立ち上がり。すると3回は2死から四球を与えると、続くカルロス・コレアに痛打を浴び、適時二塁打で先制点を許す展開に。しかし4回以降はヒット1本、1死球に抑え、6つの三振を奪う力投でツインズ打線を封じ込めた。

 この日の大谷は、持ち前の“魔球”スイーパーに頼り切らない投球を見せた。コレアにはスイーパーを狙い打ちされたが、最速99.2マイル(158キロ)のフォーシームやカットボール、スプリット、シンカーを織り交ぜ、試合を通じて的を絞らせなかった。

 この投球内容には現地メディアから称賛の声も上がっている。米メディア『The Athletic』などに寄稿するブレント・マグワイア氏は、ツイッターで「大谷翔平は今日、今年最も多彩な投球を見せた。彼は10パーセント以上の確率で5つのボールを投げている。5回を終わらせるスプリッターとシンカーのコンボは非常に素晴らしかった」と讃えている。

 実際にMLB公式の発表では、この日の大谷は5回までにスイーパー28.1%、フォーシーム24.7%、カットボール20.2%、スプリット14.6%、シンカー12.4%の割合で投げたとされており、MLB139勝の実績もある解説者のマーク・グビサ氏もこの配球に注目し、「いつもは45%以上あるスイーパーがかなり少ない。カットボールの割合が平均より9%も上がっている」などと、大谷のピッチングの変化に注目していた。

 味方の援護に恵まれず6勝目はならなかったが、大谷の変幻自在の投球は現地の識者たちを十分に唸らせたようだ。

構成●THE DIGEST編集部
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