二刀流スター快投の“兆候”を指揮官は見抜いていた!?

 現地5月21日、ロサンゼルス・エンジェルスは本拠地でア・リーグ中地区首位を走るミネソタ・ツインズと対戦した。大谷翔平は「3番・投手兼指名打者」で先発出場。今季10度目のリアル二刀流でマウンドに登り、6回を投げ2安打、1失点、4四死球、9奪三振の力投を見せた。

 試合は4対2でエンジェルスが接戦を制し、今シリーズ2勝1敗で勝ち越しを決めた。勝敗は付かなかったが、フィル・ネビン監督は立ち上がりに大谷が見せた”ある場面”を見て「今日は良い試合になると予感したんだ」と、MLB公式サイト『MLB.com』が伝えた。

 同サイトによると、大谷は今シーズン最初の4試合で先頭打者を歩かせていたが、それ以降は素晴らしい投球を披露し、この間の防御率はなんと「0.86」をマークしていた。だが、先頭打者に四球を出さなくなった後の試合では調子を落とし、過去4試合で防御率は「6.12」と悪化していた。

 前述した理由もあって、この日の初回に相手リードオフマンのジョーイ・ギャロを歩かせた時に、ネビン監督は大谷の“良い兆候”だと受け取ったようで、「コーチたちに『オオタニは素晴らしい活躍をするだろう』と冗談を言ったんだ」と笑顔でコメント。「先頭打者を歩かせるのは好きではないが、今日は良かったよ」と結果として、わずか2安打に抑える快投を見せた背番号17に賛辞を送った。
  MLB公式が発表した大谷の投球内容は、5回までにスイーパー(28.1%)、フォーシーム(24.7%)、カットボール(20.2%)、スプリット(14.6%)、シンカー(12.4%)。”魔球”と呼ばれるスイーパーに頼らずとも、見事な配球で三振の山を築いた。

 同サイトは、ネビン監督が試合後に発した大谷好投の”予兆”コメントを取り上げ、配信した記事のトピックには「ショウヘイ・オオタニにとって、先頭打者への四球は”吉兆”だった」と記し、「エンジェルスのエースであるオオタニが、シーズン序盤の活躍を再現した!フリーパス、そして輝きを放った」と指揮官の予感が的中したと報じている。
 

構成●THE DIGEST編集部

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