突然のハプニングにスタジアムが凍りついた。

 現地5月26日、ミルウォーキー・ブルワーズは本拠地でサンフランシスコ・ジャイアンツと対戦。その2回裏だった。打席に立ったブライアン・アンダーソンが撃ち込んだファウルボールが、なんとダグアウト最前列の柵にもたれていたウィリー・アダメスの頭部を直撃。トレーナがすぐさま状態をチェックしたが、アダメスがうずくまったまま動けず、試合は数分間の中断を余儀なくされた。

 その後アダメスは自分の足で歩いてダグアウトを去り、近くの病院に緊急搬送された。僚友にファウルボールをぶつけてしまったアンダーソンは打席に立ったまましばらく立ち上がれず、涙を拭う仕草も。3回表にサードの守備についた際もまだ目を潤ませては涙を流し、アダメスの容体を心配していた。

 米メディア『New York Post』は「アンダーソンは自分の責任だと胸が痛くなったのだろう」と記し、アダメスの状態について報道。チームを率いるクレイグ・カウンセル監督が明かしたもので、「(アダメスは)痛みを感じてはいるが、骨折などはない。最悪の事態は免れたと感じているが、経過を見るために病院に残ることになる。脳しんとうだと思う。IL(故障者リスト)に加わるだろう」と説明した。
  さらに、ダグアウトでアダメスの近くにいたマイク・ブロッソーが当時の様子を証言。「何が起こったのかよく分からなかった。最初は音からして、クッションパッドにでも当たったのだと思ったけど、すぐに事態が深刻なものだと気づいたよ」と語り、「100万分の1の確率だよ。あんなことが起こるなんて……本当に恐ろしく感じた」と続けた。

 試合は1対15でブルワーズは大敗。名ショートであるアダメスの離脱は痛いが、今後の経過も良好であることを祈りたい。

構成●THE DIGEST編集部

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