F1第6戦のモナコ・グランプリは5月27日に予選が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅はQ3進出を果たし、同GP予選自己最高となる9番手という好位置から決勝スタートを切ることになった。

【動画】近年稀に見るモナコGP予選の大バトル! 初日を終えた段階では、「Q3進出は難しいと思う」と語っていた角田。フリー走行3回目で21周を走行し、全体の15番手となる1分13秒738のベストタイムを計測した後に迎えた予選、Q1では周回ごとにタイムが上がっていく中でなんと2番手につけて突破、Q2でも4番手と好パフォーマンスは続き、アゼルバイジャンGP(8番手)以来となるQ3では1分12秒082で9番グリッドを手に入れた。

 予選の後、彼はチームの公式サイトを通して、「チームに大きな賛辞を贈りたいと思います。昨日は両方のフリー走行で苦しみましたが、夜を通して大きく前進できました。FP3ですぐにポジティブな変化を感じ取れたし、予選ではパフォーマンスをさらに伸ばすことができました。メカニックとエンジニアの働きが最大限に実を結びました」との声明を発し、以下のように続けた。

「すぐに自信を得られたし、Q1でのラストランでは、特にそうでした。そこから先は、十分に楽しめました。モナコでは初めてQ3進出であり、これは間違いなく特別なことです。自分のパフォーマンスには満足しています。決勝はポイント圏内からスタートできるので、車から全てを引き出し、ポイントを獲得できるよう全力を尽くします」

 また、F1公式サイト『F1.com』のインタビューでも、「9番手という結果にはとても満足しています。正直に言うと、Q3に進出できるとは予想していませんでした。チームは僕に、本当に良い車を提供してくれました。本当に楽しかったです」と、ここでも角田はチームに対する感謝の言葉を述べている。

 ニック・デ・フリース(12番手)もQ2に送り込むなど、大きな仕事を果たしたアルファタウリは、ドライバーに対しては「素晴らしい仕事だ」「メガ・パフォーマンス」「ポイント獲得のための有力なポジションを勝ち取った」とSNSで称賛。そして、テクニカルディレクターのジョディ・エッギントンは以下のように、コメントを残した。

「今日の予選には満足している。両ドライバーが素晴らしい仕事を果たし、車の挙動も良好だった。また、イモラで導入する予定だったアップデートについては、正確な判定はまだ下せないが、上手く機能しており、期待したものに近いと言って良いだろう。予選でユウキとニックが中団争いのライバルたちを上回ってくれたので、明日の決勝では良い形でスタートできる。ポジションをキープし、ポイントを獲得できることを願っている」
  海外メディアの報道では、フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は「角田はモナコでも堅実なパフォーマンスを披露し、予選Q3に進出。楽しんだセッションの後、再びポイント圏内でのフィニッシュを目指している」、ポーランドのモータースポーツ専門サイト『dziel pasje』は「モナコでの午後は、イタリア・ファエンツァのチームにとって大きな成功に満ちたものとなった。角田は最後のラウンドまでポジションを争った」と、それぞれ綴っている。
 
 また、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「アルファタウリがQ3に戻ってきた! 角田は決して楽ではなかった金曜日の後、なんとかこの週末の状況を好転させ、予選で車を9番手に引き上げた。ファエンツァのメカニックやエンジニアと協力した後、 AT04から最適なフィーリングを見つけることができた日本人ドライバーにとっては、素晴らしい結果だった。彼にとってモナコでのQ3進出は初めてのことだ」と、ポジティブに報じた。

構成●THE DIGEST編集部
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