現地時間5月28日に行なわれたラ・リーガ第37節、レアル・ソシエダは1-2でアトレティコ・マドリーに敗れた。

【動画】アトレティコの防御がえげつない…久保建英は随所に光る技術も 37分にアントワーヌ・グリエースマンのカットインからのシュートで先制を許し、73分には見事なカウンターからナウエル・モリーに2点目を奪われたバスクのチームは、88分にアレクサンダー・セルロトが相手ディフェンスラインを抜け出して1点を返すも、反撃はここまで。しかし、今節で4位が確定したことで、来季のチャンピオンズ・リーグ(CL)出場が決まった。

 久保建英はこの試合でも右ウイングとして先発出場を果たし、71分までプレー。徹底マークを受け、ボールを受けると複数の相手選手に囲まれてしまう状況では見せ場を創れず、ボールタッチ41回、パス25本(成功率72%)、ドリブル4回(成功3回)、シュートなしというスタッツを記録するに止まった(データサイト『Whoscored.com』より)。

 それでも、試合後はチームとして目標としていたCL出場権を手にしたことで喜びを示し、SNSにもその旨を投稿した背番号14については、アトレティコのディエゴ・シメオネ監督が最大限に警戒し、セルヒオ・レギロンをマーカーに抜擢したことを試合後のインタビューで明かして、「ソシエダが持つ優れた攻撃ルートを全て封じようとした。レギロンはこれまで出場機会に恵まれていなかったが、クボ相手によく守り、素晴しい仕事を果たした」と語っている(マドリードのスポーツ紙『MARCA』より)。

『MARCA』紙は久保について、「ほとんど右サイドで突破が見られなかった」として3点満点の採点では他のほとんどのチームメイト同様に「1」止まり。同メディアはまた、アトレティコの視点から「久保に対して非常に優れたプレーを見せていた(CBの)ホセ・マリア・ヒメネスがソシエダのカウンターを遮断。アウェーチームは活気のない攻撃を強いられた」と綴った。

 同じマドリードのスポーツ紙『AS』は、個別評価において「ラ・レアルの最もテクニックに優れた選手はこの日本人だったが、試合に影響を与えるには程遠かった。アトレティコの守備陣は、迅速に彼に対処する方法を知っていた」と綴り、やはり久保が封じ込まれたことを示している。
  一方、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、前半のソシエダのベストプレーヤーに久保を選定したが、個別評価では「封じられた」とそのプレーを総括し、寸評は「センターのスペースを消されていたため、ラ・レアルはウィンガーの働きを必要としていたが、日本人選手はパスを求め、時折ボールを得るも、突破やセルロトへのラストパスには繋がらず。シュートも狙ったが、チャンスはなかった」と、ネガティブな内容となった。
  対して日刊紙『El Pais』は、「ラ・レアルは立ち上がりから、アトレティコに対して抵抗を見せ、判断の良いマルティン・スビメンディや、遊び心のある久保らによる個人技は、ホームチームにとっての試練となった」と、久保のプレーがアトレティコに対しても効果を発揮していたと指摘している。

 地元バスクの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は、10点満点の採点で「3」と厳しい評価。「アトレティコは上手く久保をコントロールし、交代するまで彼のサイドで危険を生み出させなかった。それでも、彼は常に勝負を仕掛けていった」と、やはり相手に封じ込まれたことを強調したが、その姿勢に対しては賛辞を贈った。

 最後にサッカー専門サイト『El Desmarque』は、「前節アルメリア戦ほど良くなかったのは、対戦相手が彼に輝きを放つことを許さなかったからだ」として、採点はこちらも及第点に満たない「5」を与えている。

構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】「メッシやロッベンを見ているようだ」久保建英に最大級の賛辞が続々! 来季CL出場へ近づく衝撃ゴラッソに感謝の言葉も

【関連記事】「哀れなヌネスを完全に打ち負かした」三笘薫、歴史的大勝劇で相手DF翻弄! 現地メディアも軒並み高評価

【関連記事】「今季最高の補強だ」久保建英、途中出場で絶大な存在感! リーグ7得点目に現地メディアは高評価「チームメイトに模範を示した」