角田裕毅、予選11番手で手応えを掴む一方で自身には苛立ち… 専門メディアは「レースは興味深いものになりそう」【イタリアGP】
初日にフリー走行(FP)でストレートスピードの向上に手応えを感じていた角田は、午前中のFP3で28周回を重ねて全体13番手となる1分22秒297のベストタイムを計測した後、「ATA」方式の予選に臨み、Q1では新品のハードタイヤをフル活用して4番手の好タイム。続くミディアムタイヤでのQ2では、ラストアタック終了時点で10番手に入ったものの、0.013秒差でランド・ノリス(マクラーレン)の後塵を拝してQ3進出を逃した。
彼のチームの公式サイトを通して、「昨日(初日)は苦労しましたが、FP3ですぐにフィーリングはずっと良くなりました。車は大きな進歩を遂げ、幾つか変更を加えたことで、今日はそれが上手く機能しました。最後のアタックでは、もっと良いラップが刻めたと思うので、自分自身に大きな苛立ちと失望感を抱いています」と語り、さらに以下のように予選を振り返っている。
「Q3に進めるだけのペースが車にはあったと思うので、チームに謝りたいです。チームは素晴らしい仕事をし、予選でのトラックポジションも良かったですが、幾つかの場所でタイムをロスしてしまいました。そんな自分に苛立ちを感じています。明日は、レースペースはさほど悪くないと思うし、トップ10からも少し外れているだけなので、全てを上手くまとめる必要があるし、ポイント獲得の可能性もあると思います」
アルファタウリは、リアム・ローソンもデビュー2戦目にしてQ2進出(角田と0.064秒差の12番手)を果たしたこともあり、SNSに「今日はポジティブな1日。まだチームには改善の余地がある。明日はポイント獲得が目標だ」と投稿し、「ポイント圏内とは僅差」とも綴って、決勝への期待を示した。
マシンパフォーマンスのチーフエンジニアであるクラウディオ・バレストリは、「昨日のパフォーマンスには、完全に満足できなかった。車は予想以上にスライドし、一部のコーナーでは競争力が不足しいた。そのため、我々は昨晩、セットアップに幾つか変更を加えることにし、モンツァでは常に不可欠となるストレートで競争力を維持するための良い妥協点を見つけようとした」と明かしている。
「この変更はポジティブに奏功し、これによって両ドライバーが、トラフィックを避け、トウも重要となる非常に難しいセッションの中でQ2に進むことができた。そしてQ2では、ミディアムタイヤでも競争力はあったが、Q3に進むための速さが不足していた。ライバルとの差はごくわずかだったが、最後のラップが完璧ではなかったため、結局、ユウキが11番手、リアムが12番手に終わった」
現地専門メディアの報道では、フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport.NEXTGEN-AUTO.com』が、「モンツァでの予選、アルファタウリは角田と新人ローソンがイタリアで素晴らしいパフォーマンスを披露。両ドライバーはQ2で11、12番手となり、Q3への扉にはわずかに手が届かなかった。しかし、角田は最終ラウンドに進むのには十分な力が『AT04』にはあると感じていた」と伝えた。
そして、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「11番手に終わったユウキは、自己反省の弁を口にした。彼はわずか0.013秒差でQ3に届かず。車の改善ぶりとそのポテンシャルを考えれば、彼には大きなチャンスがあったのかもしれない。しかし、ポイント圏内は遠くないため、日曜日の長いレースは興味深いものになりそうだ」と、予選の“逸機”を指摘しながらも、決勝での巻き返しに期待を寄せている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】角田裕毅は惜しくもQ3進出ならずも、可能性を感じさせた予選の走りをチェック!
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